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交響曲第6番、テ・デウム オットー・クレンペラー&BBC交響楽団(1961年ライヴ)

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SBT1354
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
ライブ盤,輸入盤

商品説明

クレンペラー唯一のテ・デウム!
逆風に抗し遂に成し得た、奇跡のブルックナー!

戦前からブルックナーを常にレパートリーとして取り上げたいと願っていたクレンペラー。しかし戦前のイギリスにおいては、聴衆はさほどブルックナーを望んでいませんでした。1929年、クレンペラーはロンドンでのデビューに「切り札」としてブルックナーの8番を取り上げます。しかし評は散々なもの。それは、彼のパフォーマンスというよりは、ブルックナーの作品そのものへの非常に辛辣な批評でした。
 実際、オーケストラもブルックナーの演奏にとまどい、中にはこの作品を演奏させられることを一種の「いじめ」とすら感じていた楽団員がいたとか。そんな状況下で望むべき演奏ができるはずもなく、クレンペラーも妻に「酷い演奏だった。」ともらしています。
 それでも、クレンペラーはブルックナー演奏をあきらめませんでした。状況は戦後少しずつ好転してはいたものの、60年代になってもまだクレンペラーはこう語っています。
 「チケット売り上げを考えさえしなければ、わたしはどうしてもブルックナーの6番をやりたいんだ。しかし、ウォルター・レッグはいつもこういう。”今はその時でない!”」
 そこで、フィルハーモニアのシェフであったにもかかわらず、クレンペラーはBBCに掛け合います。これは、当時BBCが第3プログラムという革新的なチャンネルを持っていたためだと考えられます。革新的といっても、現代音楽に積極的だったこのこのプログラムでブルックナーを放送するには、大変な困難があったに違いありません。しかし、スタッフの情熱的な交渉により、現代音楽チャンネルにおいて「ウィーンの古典」が放送される日が遂に決定されることになったのです。そして、第6交響曲のカップリングとして彼らが選んだ作品もやはりブルックナー、それもあの『テ・デウム』だったのです。
 放送は、日曜日の夕刻でした。1961年2月12日は、クレンペラーとブルックナーにとって、イギリスにおける勝利の日となりました。まだまだ少ない聴衆ではありましたが、評は好意的で未来を感じさせるものでした。クレンペラーがこの勝利に満足していたのは、この年の夏、同曲をコンセルトヘボウ管弦楽団と(自作の第1交響曲と共に)演奏し、フィルハーモニア管弦楽団がEMI傘下を離れて、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団となった1964年には、スタジオ・レコーディングが行われたことからも明らかです。

・ブルックナー:交響曲第6番 イ長調
・ブルックナー:テ・デウム ハ長調
 ヘザー・ハーパー(S)
 ジャネット・ベイカー(Ms)
 リチャード・ルイス(T)
 マリアン・ノヴァコフスキ(Bs)
 BBC合唱団
 BBC交響楽団
 オットー・クレンペラー(指揮)

 録音:1961年1月12日、BBCメディア・ヴェイル・スタジオ (モノラル)

収録曲   

  • 01. Klemperer, Otto - Sinfonie Nr. 6 A-dur
  • 02. 1. Maestoso
  • 03. 2. Adagio: Sehr Feierlich
  • 04. 3. Scherzo: Con Moto - Moderato
  • 05. 4. Finale: Allegro Ma Non Troppo
  • 06. Harper, Heather - Te Deum C-dur
  • 07. Te Deum Laudamus
  • 08. Te Ergo, Quaesumus
  • 09. Aeterna Fac Cum Santis Tuis
  • 10. Salvum Fac Populum Tuum
  • 11. In Te, Domine, Speravi

ユーザーレビュー

総合評価

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気に入っていたブルックナー交響曲第6番を...

投稿日:2010/09/09 (木)

気に入っていたブルックナー交響曲第6番をクレンペラーは1960年代に録音を三つほど残しており1961年ACO、同年本盤BBCSOとそして1964年NPHOとの各共演盤であります。中でもNPHOとのもの(タイム@17’01A14’47B9’26C13’51)は解散前のPHOとの録音をクレンペラーが切望していたにも拘わらずかの有名なプロデューサーであったレッグにより保留されていたのをやっと新体制によりこぎつけた録音ということで名演に仕上がっていたようです。さて、本盤は1961年クレンペラー76歳頃の録音でタイムとしては@17’13A13’07B9’12C13’04でややアンサンブルの詰めも怪しい処もあるのですがそんなことより版・反復にもよるのか第2楽章・・・この楽章は本来?ならこの第6番の看板的アダージョなところが更に短くなっているのが特徴。甘美な葬送雰囲気さえ感じさせるこの楽章(普通は17〜18分の演奏でチェリビダッケなどは実に22分余をかけている楽章)を情緒的寂寥感など無関係・・・ただ重厚な出で立ちで押しまくるのみというのが本盤のミソ??肝心の第1もやや硬質感をベースに重厚さが緊張感を湛えています。私は個人的にはこの交響曲作品そのもので前半二楽章は「買い」なのですが後半二楽章は何かイージーな感じがし最終楽章の散漫的な処も気になっているのですがクレンペラーの演奏ではやや粘着的な素朴な管楽器によるその力まかせの咆哮と詰めのスケール大きいテーマの運びがカバーしてくれます。先ず本演奏の好悪はムード調を拒否したような第2楽章の評価で分かれると思います。余白の「テ・デウム」(タイム23’35)も重厚な宗教抒情はクレンペラーならではといったところです(私の曲好みには正直ピッタリというわけではないのですが・・・・)。いずれにしてもクレンペラーファン必聴の素晴らしいランク盤です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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61年の翁は、同レーベルの第九ライブでもわ...

投稿日:2005/02/28 (月)

61年の翁は、同レーベルの第九ライブでもわかるように、超絶好調。このブル6(翁の愛好曲)も凄い。あたりを払う堂々たる主題群の威風、強烈なリズムの推進力。アンサンブルにいささかのほころびはあるものの、さして問題なかろう。アポロ的なEMIスタジオ盤に一線を画す、「これぞクレンペラー」といえる一枚。『テ・デウム』の深い宗教的情感も魅力的。

クレンペラーマニア さん | 神戸 | 不明

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素晴らしい!形骸化されている箇所が一つと...

投稿日:2005/02/27 (日)

素晴らしい!形骸化されている箇所が一つとて無い。第2楽章がやや無頓着にも聞こえるが、抒情過多よりかはずっとマシだ。テ・デウムはあと20回聴いてみるつもりだ。凄い…!

鞍馬丸 さん | 埼玉県 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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