CD 輸入盤

交響曲全集 ノイマン&チェコ・フィル(11CD)

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SU3880
組み枚数
:
11
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

名指揮者ヴァーツラフ・ノイマン[1920-1995]とチェコ・フィルの、もっとも充実した活動時期にレコーディングされたマーラーの交響曲全集。ドヴォルザークやスメタナのイメージが強いノイマンですが、マーラーにも積極的だったことはご承知のとおり。未完に終わった晩年の全集再録音のほか、ゲヴァントハウス管弦楽団と1960年代に録音した第5番、第7番、第9番は、ファンの間でいまだ根強い人気を持っています。
 そんな中でも、質・量ともに重要なのは、このスプラフォンへの全曲レコーディングでしょう。「プラハの春」事件を乗り越え、ふたたび往時の活力を取り戻したと評判も高かったこの時期のチェコ・フィルならではの美しいサウンドがまず印象的。過敏な神経症的側面が強調されがちなマーラー作品から、自然な歌心を描出した演奏となっています。
 特に第5番は、名トランペッター、ミロスラフ・ケイマルによる冒頭のトランペット・ソロから実に美麗。もちろん迫力も充分なのですが、刺々しい響きを作らず、抑制された旋律の美感を常に失わないアプローチは、例えば第1楽章の葬送行進曲や第3楽章から、何とも物憂いノスタルジックな表情を引き出すことに成功しています。名高い「チェコ・フィルの弦」が本領を発揮した第4楽章アダージェットも聴きものです。アナログ完成期の録音も優秀。
 デジタル初期の名録音として知られた第3番も、作品との相性もあって素晴らしい出来栄え。マーラー作品にはボヘミアでの幼少期の体験が反映しているとよく言われますが、そのことを実感させてくれる数少ない演奏でもあります。アルト独唱に名歌手ルートヴィヒを迎えていることも大きなポイントです。
 名ホールとして名高い「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールという、優れた響きの録音会場に恵まれている点も当全集のメリット。アナログ後期の1976年からデジタル初期の1982年まで、6年がかりの収録ですが、一貫して保たれている高水準なサウンドは、この名ホールの音響があってこそでしょう。

【収録情報】
グスタフ・マーラー:
・交響曲第1番ニ長調『巨人』
 録音:1979年[ステレオ]

・交響曲第2番ハ短調『復活』
 ガブリエラ・ベニャチャコヴァー(S)
 エヴァ・ランドヴァー(A)
 チェコ・フィルハーモニー合唱団
 録音:1980年[ステレオ]

・交響曲第3番ニ短調
 クリスタ・ルートヴィヒ(M)
 キューン児童合唱団
 チェコ・フィルハーモニー合唱団
 録音:1981年[デジタル]

・交響曲第4番ト長調
 マグダレーナ・ハヨーショヴァー(S)
 録音:1980年[ステレオ]

・交響曲第5番嬰ハ短調
 録音:1977年[ステレオ]

・交響曲第6番イ短調『悲劇的』
 録音:1979年[ステレオ]

・交響曲第7番ホ短調『夜の歌』
 録音:1977,78年[ステレオ]

・交響曲第8番変ホ長調『千人の交響曲』
 マグダレーナ・ハヨーショヴァー(S)
 インガ・ニールセン(S)
 ダニエラ・ショウノヴァー(S)
 ヴィエラ・ソウクポヴァー(A)
 リブシェ・マーロヴァー(A)
 トマス・モーザー(T)
 ヴォルフガング・シェーネ(Br)
 リハルト・ノヴァーク(B)
 キューン児童合唱団
 チェコ・フィルハーモニー合唱団
 プラハ放送合唱団
 録音:1982年[デジタル]

・交響曲第9番ニ長調
 録音:1982年[デジタル]

・交響曲第10番嬰ヘ短調〜アダージョ
 録音:1976年[ステレオ]

 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
 ヴァーツラフ・ノイマン(指揮)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Neumann, Vaclav - Sinfonie Nr. 1 D-dur Der Titan
  • 02. 1. Langsam. Schleppend
  • 03. 2. Kraeftig Bewegt, Doch Nicht Zu Schnell
  • 04. 3. Feierlich Und Gemessen, Ohne Zu Schleppen
  • 05. 4. Stuermisch Bewegt
  • 06. Neumann, Vaclav - Sinfonie Nr. 10 Fis-dur (auszug)
  • 07. 1. Adagio

ディスク   2

  • 01. Benackova, Gabriela - Sinfonie Nr. 2 C-moll Aufer
  • 02. 1. Allegro Maestoso
  • 03. 2. Andante Moderato
  • 04. 3. In Ruhig Fliessender Bewegung
  • 05. 4. Urlicht: Sehr Feierlich, Aber Schlicht
  • 06. 5. Im Tempo Des Scherzo

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総合評価

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指揮者の主張や工夫を全面に押し出したマー...

投稿日:2010/02/11 (木)

指揮者の主張や工夫を全面に押し出したマーラーの演奏が多い中、曲の中に編み込まれた美しい歌が花のほころぶが如く聞く事ができます。弦の美しさも併せて、最上級の評価をさせて戴きます。

感傷詩人 さん | 岐阜県 | 不明

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9セット持っているマーラー交響曲全集では...

投稿日:2009/12/09 (水)

9セット持っているマーラー交響曲全集では、私の中のゴールデン・スタンダード、マーラー全集です。ノイマン、チェコ・フィルを中心に他録音がオプションとして展開しております。正攻法、正統派の堂々たるマーラー交響曲全集ですね。

砂糖玉 さん | 福島県 | 不明

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何と語法が自然であることか。 マーラーは...

投稿日:2009/01/29 (木)

何と語法が自然であることか。 マーラーはボヘミア人であることを痛切に自覚していたようですが、この取り合わせがここまで相乗効果を挙げるとは思ってみませんでした。 いや、ノイマンもチェコ・フィルも過剰な味つけはなく、自己主張という側面は絶無。ですが、とにかく鳴る音、響き、語りの滑らかさが、それこそナチュラルで、血の為せる業なのかと、ひとり合点で納得しています。 他に素晴らしい演奏も多いのですが、これを聴いてしまうと外様と親藩の違いです。

虹 さん | 東京 | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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