Music In Review

未だいかなる追従をも許さない稀代の天才アーティストとして知られるフランク･ザッパの、60/70年代の歩みを辿ったレビュー。

『Freak Out!』を発表した66年から70年代半ばまでの期間を取り上げて、彼の音楽とキャリアを追う。60を越えるアルバム数からも単純に窺えるその弛まない創作意欲と探求心。パロディやユーモアに彩られた作品の数々を生み出しながら、ストイックなまでに綿密に作りこまれたサウンド･メイキングや超絶技巧など、本質的には生粋の音楽職人であったアーティストとしてのザッパの才能や、ステージを降りた一人の人間として接した魅力的な人柄など、彼をよく知るスタッフや音楽関係者が解説する。同時代を生きた多くのミュージシャンたちのようにレコード会社の操り人形にならなかった彼が選んだ道とは？一般には難解/変質的とも評価される彼の音楽の根底に変わらずあった普遍的なものとは？さらにマザーズ解散の理由と自身のレーベルについて。キャプテン･ビーフハートやリンゴ･スターをはじめとするアーティスト達との関わり。ディープ･パープルの「Smoke On The Water」でも歌われたモントルーでの火災やレインボー・シアターでの転落事件の後日談。フィルム･メーカーとして描いたヴィジョンとその顛末など。解き明かされる20世紀の音楽の巨人に纏わる逸話の数々。既存のロック･ミュージックを根底から覆してしまった彼の音楽は、決して至高のサウンドを求めたものではなく、自らの欲求と共演アーティストの刺激、そして音楽を楽しむすべての人々のために作り出されたものである事実が浮き彫りにされる作品。シーンきっての変わり者と思われがちな彼の意外な一面も垣間見られる、政治/宗教/経済に対する痛烈な批判や自身の音楽的ルーツを語るインタビューなどのアーカイヴやTVスタジオで見せたライブ･パフォーマンスからのハイライト映像を収録。パッケージ仕様フルカラー72Pブックには、詳細なバイオグラフィを多数の写真と共に掲載。

※日本語字幕等の収録はありません。
※本編中のパフォーマンス映像は全て断片的なハイライトでの収録です。
※パッケージにはDVD2枚分のトレーが用意されていますが、セット内容はDVD1枚のみとなります。