解体屋外伝 いとうせいこうレトロスペクティブ

いとうせいこう

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309022192
ISBN 10 : 4309022197
フォーマット
出版社
発行年月
2013年09月
日本
追加情報
:
389p;19

内容詳細

「暗示の外に出ろ。俺たちには未来がある」

洗脳のプロ・洗濯屋(ウォッシャー)と洗脳外しのプロ・解体屋(デプログラマー)の熾烈な闘いが今、始まる。

濃密なストーリーテリングと鮮やかな描写にひたすら息をのむ、圧巻の長編。
とにかく読めば面白い!
コミック化もされ話題を読んだ、いとうせいこうファンの間では最も人気がある超弩級の冒険活劇愉楽小説。

「本当の自分」なんかどこにもない。けれど、人間は意志を持てる。幻影から抜
け出す意志を。そんなメッセージが文章から歌のように響いてきて、しびれた。
----赤坂真理

言葉は我々にとって危ない鉱物のようだ。毎日のように我々の身心を切り裂いている。
このことが常態になった21世紀にこそ、本書はもっと読まれるべきだ。
----名越康文

豊饒な暗喩。言葉とイメージの濁流。押し返すのはあなただ。
----森達也

【目次】
第一章 盲目王の脱出(ブラインデッド・エクソダス)
第二章 命令旋律(コマンド・メロディ)
第三章 人格溶融(パーソナリティ・メルトダウン)
第四章 重工業的反撃(ノスタルジック・キル)
第五章 多層化暗示格子(マルチプル・サイ・マトリックス)
第六章 目覚めの鳥(アウェイクニング・バード)
第七章 遠隔解体(テレ・デプログラム)
第八章 求心的逸脱(オフ・ザ・トラック・トゥ・ハードコア)
第九章 高速洗濯(コイン・ランドリー)
第十章 神経洞窟(ニューロティック・ケイヴ)
第十一章 醜悪な虹(アグリー・レインボウ)
第十二章 徹底操作(パーフェクト・リリース)
第十三章 意味細菌(ミーニング・ウィルス)
第十四章 意識下の戦争(サイキック・パンク)
第十五章 不可知の静寂(サイレント・コントロール)
第十六章 世界暗示(オリジナル・ランゲージ)

エッセイ「『解体屋外伝』が解体したもの」いとうせいこう
あとがき 「思い出すこと」いとうせいこう
解説 「暗示の外に出ろ。俺たちには未来がある。」大森望

【著者紹介】
いとうせいこう : 1961年東京都生まれ。作家、クリエイター。早稲田大学法学部卒業後、出版社の編集を経て、音楽や舞台、テレビなどの分野でも活躍。1988年『ノーライフキング』で作家デビュー。同作は第2回三島由紀夫賞候補作に。また第二長編となった『ワールズ・エンド・ガーデン』が第4回の同賞候補作になる。1999年『ボタニカル・ライフ』で第15回講談社エッセイ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • sk4 さん

    『ワールズ・エンド・ガーデン』で登場した【洗脳はずし】というサイコビジネスを生業とする【解体屋】が、敵対勢力である洗脳ビジネスの兵士、【洗濯屋(ウォッシャー)】との戦いに敗れて精神病院で目を覚ますところから物語が始まるエンタメ小説。 神経洞窟(ニューロティック・ケイヴ)のロジックや醜悪な虹でのやり取り、オーガスティン病院長の自我を守るセカイが崩壊する様など、私は非常に楽しめました。 洗脳はずしという解体の果ての【無】。その白い闇の恐怖から解体屋を救ったのは・・。 『ノーライフキング』も読みます。

  • Shinobi Nao さん

    脇役だった『ワールズ・エンド・ガーデン』からのスピンオフ。洗濯屋(ウォッシャー)も解体屋(デプログラマー)も、言語を操り脳を書き換えるという点では同じ。いたちごっこのような闘い。言葉の濁流に溺れそうになり、読むのに結構な時間とエネルギーを要した。「暗示の外に出ろ。俺たちには未来がある」この決め台詞に、クラっときました。

  • ほぼひつじ さん

    復讐したい『解体屋』対、洗脳集団『洗濯屋』。活劇サイキックパンク復讐譚。銃弾みたいな言葉の暗示、意味の可能性を引き出す感じ。漢字に独特なルビ降る上々なフロー。「暗示の外に出ろ。俺たちには未来がある」この小説を表すパンチライン。エンタメ度高めのストーリーが良い。著者を教育番組でずっと見てたから、後にhiphopの先駆者って紹介されてて衝撃を受けた事がある。でも、この小説読むとラッパーっぽいと改めて思う。「たった一つの真実という漢字に、馬鹿らしいほどたくさんのルビを振り続けよ!」いちいちカッコいい本でした。

  • あを さん

    どこかで似たような要素をもった話を読んだなとおもいながら読了。時系列的に考えれば私が読んだのは解説にあるようなこの本の子孫たちなんだろう。20年ほど前に作られた話ってのを考えると、すごいなぁと素直に感心。世界は言葉でできているってのを端的にあらわしやすいのは、やはり、小説なのかなぁ。言葉で他人を自分の作った世界に引きずり込む訳だし。マスターから届いたCDの話が興味深かった。すべては受けとり手次第。

  • あいちょ。 さん

    後輩より拝借。 一気読み。

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人物・団体紹介

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いとうせいこう

1961年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。編集者を経て、作家、クリエーターとして、活字・映像・音楽・舞台など、多方面で活躍。音楽活動においては日本にヒップホップカルチャーを広く知らしめ、日本語ラップの先駆者の一人である。アルバム『建設的』(1986年)にてCDデビュー。

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