美しくも激しく、はかない管弦楽作品
1959年生まれのオランダの作曲家、ヴィレム・イェツによる管弦楽作品集。交響曲第1番、オペラ『リトラット』、レクィエムに続く管弦楽物のリリースです。ロマン派の響きを思わせるきれいな和声と、オーケストラの効果的な鳴らしっぷりが魅力。タスミン・リトル、ユリア―ネ・バンゼの活躍にも注目です。
『永遠の死(Mors aeterna)』は暗がりのなかで静寂を探求し、時に激しく炸裂しながら、来世の予感をはらみつつ進行していく純器楽のためのレクィエム。
ヴァイオリン協奏曲『二連板の肖像(Diptych portrait)』では、ソリストとオーケストラが対話をするのでなく対立。これは引き裂かれた一人の人間の肖像であり、内面がばらばらに分裂した苦しみを描いています。最後に果たして救いはあるのでしょうか。
エドガー・アラン・ポーの物語に基づく『告げ口心臓(The Tell-Tale Heart)』は、バルトークの『青ひげ公の城』を補完する目的で書かれたもう1つの恐怖物語。死と安らぎ、内的な独白で綴られる劇音楽です。(輸入元情報)
【収録情報】
イェツ:
1. 永遠の死
2. ヴァイオリン協奏曲第2番『二連板の肖像』
3. 告げ口心臓
タスミン・リトル(ヴァイオリン:2)
ユリアーネ・バンゼ(ソプラノ:3)
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
ジェイムズ・ガフィガン(指揮:1)
ラインベルト・デ・レーウ(指揮:2)
ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン(指揮:3)
録音時期:2015年11月14日(1)、2010年5月22日(2)、2018年4月14日(3)
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)