ヴェーベルン的な静謐さの中、
時に激しい軋みが走るクルターグの四重奏
2016年に90歳を迎えるルーマニア生まれのハンガリーの作曲家、クルターグ。シェーンベルク、ヴェーベルンら新ウィーン楽派と、ブーレーズ率いるドメーヌ・ミュジカルから強い影響を受け、1959年にOp.1として弦楽四重奏曲を発表しました。寡作でありながらも弦楽四重奏の編成では8曲を作曲しており、当アルバムには全曲が年代順に収録されています。
演奏しているモリナーリ四重奏団はシュニトケ、シェーファー、グバイドゥーリナなど現代曲の録音を多く手がけているその道のプロ。「クロノスQやアルディッティQに対する、カナダの答えだ」と言われるカルテットで、クルターグ入門としても最適な秀演が期待できます。
曲名にあるエンドレ・セルヴァーンスキ[1911-1977]はハンガリーの作曲家、ヤコブ・オブレヒト[1457/8-1505]はフランドル楽派の作曲家、ヴァルター・レヴィンはラサール四重奏団の第1ヴァイオリニストです。(輸入元情報)
【収録情報】
クルターグ:
● 弦楽四重奏曲 Op.1
● 12のミクロリュード Op.13
● 小オフィチウム〜エンドレ・セルヴァーンスキの追憶に Op.28
● 遠方より III
● 遠方より V
● ヤコブ・オブレヒトへのオマージュ
● 6つの楽興の時 Op.44
● アリオーソ〜ヴァルター・レヴィン85歳へのオマージュ
モリナーリ四重奏団
録音時期:2014年12月
録音場所:カナダ、ケベック州ミラベル、サン・オーギュスタン教会
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)