目覚める野性! 21世紀に原始の初期衝動が蘇る!
スロヴェニアの作曲家ヴィト・ズライ作品集
いきなりミュートした低い太鼓の響きにのせて始まる男性の叫び声。古代日本の儀式の音楽かと思いきや次の瞬間にはインドネシアのケチャを思わせる群衆の叫び声と打楽器の連打。そして男女の煽情的なうめき声がオーケストラの特殊奏法の音響と融合し聴き手の原初的なエネルギーを呼び覚ます『コンバーター』。特殊奏法の響きの渦がとぐろを巻きながら脱皮してゆく大蛇のように変容してゆく『i-Formation』、ホール内の複数個所に分散配置されたオーケストラと打楽器、ソプラノ歌手のための『アラヴォ』はまさに古代異教の儀式といえるような妖しい魅力にあふれた代表作。
ヴィト・ズライ(ジュライ)はスロヴェニアの若手作曲家でヨーロッパを中心に作品が支持されています。リゲティ、クセナキスばりの音響運動にジョージ・クラムの神秘主義、ストラヴィンスキーの原始主義をミックスしたような作風。ダイナミック・レンジが広いのでオーディオ・ファンにもぜひお薦めです。(輸入元情報)
【収録情報】
ズライ:
1. コンバーター (2018)〜室内混声合唱と管弦楽のための
2. i-フォーメーション (2016)〜2群の管弦楽と2人の指揮者のための
3. アラヴォ (2017)〜ソプラノ、ピアノ、器楽グループのための
ブラット・ラブマン指揮、SWR交響楽団、SWRヴォーカル・アンサンブル(1)
フランソワ=グサヴィエ・ロト指揮、ケルン・ギュルツェニヒ交響楽団(2)
ユッカ=ペッカ・サラステ指揮、WDR交響楽団(2)
ティエリー・メヒラー:オルガン、リナット・モリアー:ソプラノ、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ:ピアノ、スタンリー・ドッズ指揮、ベルリン・フィル・カラヤン・アカデミー(3)
録音:2019年2月10日シュトゥットガルト(1)、2016年2月14日ケルン(2)、2017年11月5日ベルリン(3)