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Sym.1, 2, Piano Concerto.5: Lan Shui / Singapore So 小川典子(P)

Tcherepnin, Alexander (1899-1977)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
BIS1017
Number of Discs
:
1
Label
:
Bis
Format
:
CD

Product Description


交響曲第1番ホ長調 Op42(世界初録音)
1927年にアメリカで作曲され、同年10月にガブリエル・ピエルネ指揮のコンセール・コロンヌにより初演されました。その際、曲が始まるやいなや、ブーイングと野次が飛び交う大混乱となり、帰れコールがホール内に渦巻いたといいます。第2楽章が始まる前にはついに警察が騒動鎮圧のために出動するという前代未聞の事態となりました。この曲の第2楽章は音楽史上最初の音程を持たない打楽器だけで構成されています。
@第1楽章マエストーソ---アレグロ・リゾルート。 3小節のファンファーレの後、モソロフなどの未来派音楽と伊福部昭を足したような精力的なアレグロが続きます。
A第2楽章ヴィヴァーチェ。 前述のようにカスタネット、トライアングル、シンバル、大小太鼓、タムタム、弦楽器のコルレーニョ (弓の木部で弦を叩く)など音程を持たない楽器だけで全編が貫かれている斬新な楽章。ヴァレーズよりも先に試みられており、近代管弦楽法の本にしばしば言及されているものの、初めて音で聴くことができました。
B第3楽章アンダンテ。 ショスタコーヴィチを先取りしたような緊張感あふれる緩徐楽章。ホルンとトランペットの対話がクラリネットとティンパニのそれに引き継がれ、次第に大きく盛り上がっていきます。
Cフィナーレ。 アレグレット・コン・アニマ---プレスト。 再び精力的な快速調になります。 5拍子や7拍子などロシア独特のリズムも興味深く、強引にコーダへと引っ張っていきます。

交響曲第2番 Op77
1946年にパリで着手、シカゴで完成され、52年3月にラファエル・クーベリック指揮のシカゴ響により初演されました。この曲には前年6月に世を去った父、ニコライ・チェレプニンと第2次世界大戦の惨事への追悼が込められています。管弦楽はハープやチェレスタを含む3管の大編成によっています。
G第1楽章ソステヌートーーーアレグロ。 短い弱音の序奏に次いで、全く伊福部昭調のアレグロが続きます。ただし第1番よりも明るく流麗。
H第2楽章レント。 作曲家であった父ニコライへの追悼曲。静かなコラールに始まり、家族の肖像とでもいうべき私的な回想が音で描かれます。
I第3楽章アレグロ。 快速なスケルツォで、ここでも伊福部昭風なオスティナートが精力的に続きます。
Jフィナーレ。 前楽章からアタッカで入ります。力みのない軽快な趣はバレエ音楽風で、どこかストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」終幕を思わせます。交響曲2曲を通じてシンガポール交響楽団の予想外の巧さにびっくりさせられます。

ピアノ協奏曲第5番 Op96
1963年にスイスで作曲、同年10月にベルリンで作曲者自身の独奏により初演されました。この曲にはスイスの自然の美しさと、長く患った末に世を去った義妹への哀悼の情が反映されているとのことですが、後者はともかく前者については同意できかねるように思えます。ピアノ独奏は派手さはないにもかかわらず10指を蜘蛛のように動かさなくてはならない難曲で、ピアニストとしてのチェレプニンの技量を示しています。 ところでこの曲にはOlympia盤CDがありますが、不思議な脱落 (編集ミス?)や難所のごまかしがあります。楽譜に忠実な小川典子の演奏で初めて全貌が明らかにされたといえるでしょう。

Track List   

  • 01. Symphony No. 1 in e, Op. 42
  • 02. Concerto for Piano and Orchestra No. 5, Op. 96
  • 03. Now Is the Time

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Comprehensive Evaluation

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