モーツァルト(1756-1791)

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CD 輸入盤

『後宮からの逃走』全曲 ヤーコプス&ベルリン古楽アカデミー、R.ヨハンセン、M.シュミット、他(2014 ステレオ)(2CD)

モーツァルト(1756-1791)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
HMC902214
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


モーツァルト:『後宮からの逃走』全曲
ヤーコプス&ベルリン古楽アカデミー、R.ヨハンセン、M.シュミット、他(2014 ステレオ)(2CD)
序曲からびっくり痛快、ヤーコプスが繰り広げる刺激的な『後宮からの逃走』
今が旬の顔ぶれの歌手陣にも注目


ヤーコプスが『後宮からの逃走』を録音しました! これが実に鮮烈痛快きわまりない演奏。パーカッションもにぎにぎしく活躍する快速序曲から、トルコを思わせる世界に一気に引きこまれる痛快な演奏です。セリフ部分にも演技と音楽の両面で様々に工夫がなされ、聴いていて実にたのしい『後宮』の誕生となりました!
 1782年の『後宮からの逃走』のウィーン初演は、聴衆および批評家たちから、かつてない大成功の反響となりました。エキゾチズム(東洋趣味)に重きを置いた音楽、啓蒙主義思想の礼賛、当時のオスマン帝国に対する偏見とは間逆の筋書が当時の人々にとってまさにドンピシャ、ツボにはまったものだったのです。また、このオペラはジングシュピール(歌芝居)なのでレチタティーヴォがなく、アリアとセリフで構成されています。現在では、演奏に際し、セリフ部分は多くの部分がカットされてしまいますが、この録音では改訂を施しながらもフルに収録。さらに、アリアの途中でもセリフを挿入させるなど、耳のための音楽劇として聴き手が場面や登場人物の心情を想像しやすいような工夫も随所に見られます。さらに、様々な資料から、ヤーコプスは、セリフ部分でモーツァルトが自らフォルテピアノを操り場面を盛り上げ、次のアリアへのよい橋渡しとなるような即興、あるいは自作の鍵盤音楽からの引用を織り交ぜたのではと考え、この録音に際してもセリフ部分の何か所かで、フォルテピアノ奏者にちょっとした楽曲を演奏させ、さらにアリアの中でも通奏低音の枠を超えたようなものを演奏させています。このような細かな工夫により、セリフとアリアのつながりにも自然な流れが生まれ、オペラの内容がよりリアルなものとして見事によみがえっています。
 歌唱陣は、バイロイトにも出演、カルダーラの世界初録音アリア集CD(マルコン指揮)でも注目を浴びたソプラノのロビン・ヨハンセン、既にバロックからロマン派のアリアまで多数のCDをリリース、2015年のザルツブルク音楽祭デビューをしたテノールのマキシミリアン・シュミットなど、今が旬の顔ぶれがズラリ。なお、ヤーコプスはこれまでにモーツァルトの歌劇として『偽りの女庭師』(HMC902126)、『皇帝ティートの慈悲』(HMC901923)、『イドメネオ』(HMC902036)、『フィガロの結婚』(HMC901818)、『ドン・ジョヴァンニ』(CD・HMC901964 /DVD・HMD9909013/Bru-ray・HMD9809013)、『コジ・ファン・トゥッテ』(HMC901663)、『魔笛』(HMC902068)、また交響曲では第38番&第41番(HMC901958)、第39番&第40番(HMC901959)と録音してきましたが、この『後宮からの逃走』でいったんオペラ・プロジェクトから離れるということ。今後は、モーツァルトのレクィエムなどが予定されています。

【あらすじ】
スペインの貴族ベルモンテの婚約者コンスタンツェは、その女中ブロンデと、ベルモンテの給仕にしてブロンデの婚約者ペドリッロと3人で誘拐され、太守セリムのもとへと送られてしまう。ベルモンテは助け出そうとするが、セリムの手下で意地悪なオスミンに阻まれる。それでもなんとか脱走しようとする中、実はベルモンテの父はかつて太守セリムをひどい目にあわせていたことが判明。オスミンはセリムに絶好の復讐のチャンスとそそのかすが、セリムは彼らを自由の身にし、4人は助かってめでたしめでたし、となる。(キングインターナショナル)

【収録情報】
● モーツァルト:歌劇『後宮からの逃走』 K.384 全曲


 コンスタンツェ:ロビン・ヨハンセン(ソプラノ)
 ブロンデ:マリ・エリクスモーエン(ソプラノ)
 ベルモンテ:マキシミリアン・シュミット(テノール)
 ペドリッロ:ジュリアン・プレガルディエン(テノール)
 オスミン:ディミトリー・イヴァシュチェンコ(バス)
 太守セリム:コルネリウス・オボニャ(語り)
 RIAS室内合唱団
 ベルリン古楽アカデミー
 ルネ・ヤーコプス(指揮)

 録音時期:2014年9月
 録音場所:ベルリン、テルデックス・スタジオ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Ouvertre
  • 02. Hier Soll Ich Dich Denn Sehen
  • 03. Wer Ein Liebchen Hat Gefunden
  • 04. Ich Kann Doch Nicht Noch So Einen Schurken
  • 05. Solche Hergelaufne Laffen
  • 06. Hau Bloss Ab, Verwnschter Aufpasser!
  • 07. Konstanze! Dich Wiederzusehen!
  • 08. Trkischer Marsch
  • 09. Singt Dem Grossen Bassa Lieder
  • 10. Immer Noch Traurig, Geliebte Konstanze?
  • 11. Ach, Ich Liebte, War So Glcklich
  • 12. Kummer! Immer Nur Kummer!
  • 13. Marsch! Marsch! Marsch!
  • 14. Wer Zum Teufel Hat Dir Das Zeug in Den Kopf Gesetzt?
  • 15. Durch Zrtlichkeit Und Schmeicheln
  • 16. Ei, Seht Doch Mal
  • 17. Ich Gehe, Doch Rate Ich Dir
  • 18. Da Ist Konstanze
  • 19. Welcher Wechsel Herrscht in Meiner Seele
  • 20. Traurigkeit Ward Mir Zum Lose
  • 21. Noch Immer So Traurig, Frulein Konstanze? - Nun, Konstanze, Denkst Du ber Mein Begehren Nach?
  • 22. Martern Aller Arten
  • 23. Verzweiflung Ist Es!

ディスク   2

  • 01. HM... Kein Bassa, Keine Konstanze Mehr Da - PSST! PSST! Blondchen! Ist Die Luft Rein?
  • 02. Welche Wonne, Welche Lust - Ach, Dass Doch Alles Schon Vorbei Wre
  • 03. Frisch Zum Kampfe!
  • 04. Ha! Geht's Hier So Lustig Zu?
  • 05. Vivat Bacchus! Bacchus Lebe!
  • 06. Glaub' Mir, Osmin - Hahaha, Alter Eisenfresser
  • 07. Wenn Der Freude Trnen Fliessen
  • 08. Hre, Liebste Konstanze
  • 09. Ach Belmonte! Ach, Mein Leben!
  • 10. Ich Mchte Wohl Der Kaiser Sein! - O Konstanze, Konstanze!
  • 11. Ich Baue Ganz Auf Deine Strke
  • 12. Alles Liegt Im Schlaf, Herr
  • 13. In Mohrenland Gefangen War
  • 14. Herr, Kommt Schnell! - Ein Riesenkrach!
  • 15. O, Wie Will Ich Triumphieren
  • 16. Sechster Auftritt
  • 17. Siebenter Auftritt
  • 18. Siebenter Auftritt
  • 19. Neunter Auftritt
  • 20. Nie Werd' Ich Deine Huld Verkennen

ユーザーレビュー

総合評価

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予想通りのすこぶるマニエリスティックな録...

投稿日:2015/12/13 (日)

予想通りのすこぶるマニエリスティックな録音で、前作の『魔笛』と比べてもさらに奔放。普通の『後宮』が聴きたい人には薦めないが、面白いことこの上ない。まずセリフがかなり書き足されている。そしてヤーコプス先生の考証(これはかなりファンタジーだと思うが、だからこそ良いのだ)に従って、セリフ部分の伴奏に随所でフォルテピアノが加わってくるばかりでなく、そこには鍵盤楽器作品のみならず(もちろんかの「トルコ行進曲」も打楽器付きで出てくるが)『ツァイーデ』から『フリーメーソンのための葬送音楽』まで様々なモーツァルト作品が引用されている。音楽パートも非常に演劇性の強い作りで、コンスタンツェの大アリア「ありとあらゆる拷問が」の途中にセリムのセリフが挟まれたり、ペドリッロのロマンツェなどは「おい、もう時間がないぞ」というベルモンテのセリフが挟まれた後、終わりの部分は猛スピードで駆け出したりする。純粋に音楽だけが聴きたい人は怒り出しそうだが、これはこういう録音だと思ってもらうしかない。譜面通りの演奏では全くつまらない、最後の「ヴォードヴィル」も華々しい旋律装飾が行われている。しかし、ヤーコプスの指揮自体は意外にストレートでまとも。『魔笛』以来の手兵であるベルリン古楽アカデミーのうまさにも舌を巻く。 歌手陣は若手中心だが、技術的に高度であるばかりか、キャラクターの表現もみな的確だ。特に気に入ったのはノルウェーのソプラノ、マリ・エリクスメンのおきゃんなブロンデとユリアン・プレガルディエン(あのクリストフの息子)のナイーヴなペドリッロ。オスミンのイヴァシチェンコはいくら何でも声が若すぎるが、本気でブロンデと結婚しようとしているわけだから、この役、中年オジサンでなくてもいいかも、と思い直した。これら若い歌手陣に対し、セリム役に歳をとった非常にアクの強い俳優を当てているのもこの盤の特徴。それだけに終盤での善人への変身はちょっと嘘っぽいが。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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モーツァルト(1756-1791)

1756年:ザルツブルクで誕生。 1761年:最初の作曲(『アンダンテ ハ長調 K.1a』)。 1782年:オペラ『後宮からの誘拐』初演。 1783年:大ミサ曲ハ短調 K.427(417a)を上演。 1785年:弦楽四重奏曲集(ハイドン・セット)をハイドンに献呈。 1786年:オペラ『フィガロの結婚 K.492』初演。 1787年:父レオポル

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