ラファエル、ギュンター(1903-1960)

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CD 輸入盤

交響曲第2・3・4・5番、合唱交響曲 チェリビダッケ、S=イッセルシュテット、ギーレン、ほか(3CD)

ラファエル、ギュンター(1903-1960)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
777563
組み枚数
:
3
レーベル
:
Cpo
:
Germany
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

ドイツの知られざる作曲家
ギュンター・ラファエル交響的作品集

フルトヴェングラーやアーベントロート、カール・シュトラウベといった往年の名指揮者たちが絶賛するドイツの作曲家、ギュンター・ラファエルは、教会音楽関係者の家に生まれたこともあってか、近代的な作曲技術は持ちながらも、その作風は後期ロマン派の流れを汲む重厚なものでした。

【マーラーなどの影響】
たとえば交響曲第2番にはマーラーの『復活』の影響が色濃く現れていますし、その他の作品でもワーグナーやブルックナー、レーガーなどの影響を感じさせる場面が多々あります。その壮大なオーケストレーションと対位法を駆使した充実した書法は、明快なドラマの構築ぶりもあって、当時の多くの聴衆に受け入れられていました。また、晩年の合唱交響曲『大いなる知恵に』にはテキストに老子が用いられるなど、マーラーの影響は生涯に渡っていたようで、マーラー・ファンには見逃せない作曲家といえるかもしれません。

【充実の演奏】
今回、ドイツのCPOレーベルからリリースされる3枚組セットには、彼の代表作である交響曲が5曲収められています。楽譜の事情からなのか、フルトヴェングラーが初演したという交響曲第1番が収録されていないのは残念ですが、前述の大作、合唱交響曲まで収められているので、ヴォリューム感はたっぷりです。
 驚くのは演奏陣。チェリビダッケ指揮ベルリン・フィル、シュミット=イッセルシュテット指揮北ドイツ放送響、ギーレン指揮バイエルン放送響といった名前が連なるあたりは、やはりラファエルの人気がなかなかのものであったことを示すものなのではないかと思われます。さらに、このセットには、ラファエルゆかりの地であるライプツィヒのオケの演奏で、交響曲第2番と第3番が新しい録音で収められているのも朗報。ちなみにジャケットの絵画は、ドイツ表現主義の画家フランツ・マルク[1880-1916]による『狐』(1911)です。

【プロフィール】
ギュンター・ラファエルは1903年にベルリンに誕生。父はユダヤ系でしたがプロテスタントに改宗しており、医学を学んだあとに音楽を修めると教会音楽家として活躍し、作曲もおこなっていました。母はヴァイオリニストで、その父は作曲家であり、シャルヴェンカ音楽院で教える一方、晩年は宗教音楽の作曲なども熱心におこなっていました。
 そうした音楽一家に生まれたギュンターは早くから才能を示し10歳でピアノ曲を作曲。彼はヴィオラとピアノを演奏し、また自宅にある膨大な楽譜ライブラリから多くを学び、オーケストラや室内楽、オルガン音楽にも造詣を深めてゆきます。
 やがてギュンターはアルノルト・エーデルから作曲の個人レッスンを受け、ベルリン音楽大学に入学。1923年、父の友人でトマス・カントルでもある高名なカール・シュトラウベの助言を得て、作曲家のアルノルト・メンデルスゾーンに師事して研鑽を積みます。
 ほどなく弦楽四重奏曲第1番と第2番がブッシュ四重奏団によって初演され、ギュンターは、ブライトコップ&ヘルテル社と契約を結び、またライプツィヒ音楽院で作曲と理論を教えるため同地に転居します。
 ライプツィヒでは交響曲第1番がフルトヴェングラー指揮ゲヴァントハウス管弦楽団によって初演されたほか、交響曲第2番も完成させるなど、作曲家としても活動していました。しかし、1934年、ナチスの台頭とともにユダヤ系だったギュンターは職を失い、教え子だったピアニストのパウリーネ・イェッセンとコペンハーゲンで結婚すると、彼女が教職を得ていたマイニンゲンに転居します。この頃、ギュンターは結核に罹りますが、病院とサナトリウムとの往復は、結果的にナチの魔の手から彼を守ることになりました。交響曲第3番はこの頃に書かれています。
 戦後、ドイツは東西に分断され、ナチによって奪われたギュンターのライプツィヒでの地位が戻ることはなかったため、彼は交響曲第4番などを作曲する一方、妻とピアノ・デュオを組んでコンサートをおこない、自作の演奏などでラジオ放送やコンサートに活躍、1948年にはその作曲に対してフランツ・リスト賞が与えられます。
 1949年、デュースブルクに教職を得て生活を安定させたギュンターは、交響曲第5番やコンチェルティーノ、そして巨大な合唱交響曲を作曲。1957年にはケルン音楽大学教授に任命されますが、作曲活動は継続し、オルガン曲や室内楽曲を発表しています。やがて1960年、結核の悪化により、救急車での搬送中に死亡。57年の生涯でした。

【収録情報】
CD1
・交響曲第2番ロ短調 Op.34 [46:23]
 MDR交響楽団
 クリストフ・アルトシュテット(指揮)

 録音時期:2007年3月19〜22日
 録音場所:ライプツィヒ、MDRスタジオ
 録音方式:デジタル(セッション)

・交響曲第5番変ロ長調 Op.75 [31:50]
 NDR交響楽団
 ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指揮)

 録音時期:1960年11月1〜4日
 録音場所:ハンブルク
 録音方式:モノラル(セッション)

CD2
・交響曲第3番ヘ長調 Op.60 [39:46]
 MDR交響楽団
 マティアス・フォレミー(指揮)

 録音時期:2003年4月28日〜5月2日
 録音場所:ライプツィヒ、MDRスタジオ
 録音方式:デジタル(セッション)

・交響曲第4番ハ長調 Op.62 [29:25]
 ベルリン・フィルハーモニー
 セルジュ・チェリビダッケ(指揮)

 録音時期:1950年12月7日
 録音場所:ベルリン、ティタニア・パラスト
 録音方式:モノラル(ライヴ)
CD3
・合唱交響曲『大いなる知恵に』Op.81 [72:27]
 ツヴェトゥカ・アーリン(アルト)
 ライムント・グルムバッハ(バリトン)
 バイエルン放送交響楽団&合唱団
 ミヒャエル・ギーレン(指揮)

 録音時期:1965年12月22日
 録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Symphony No. 2 in B minor, Op. 34: Allegro Maestoso
  • 02. Symphony No. 2 in B minor, Op. 34: Allegro Moderato
  • 03. Symphony No. 2 in B minor, Op. 34: Molto Adagio
  • 04. Symphony No. 2 in B minor, Op. 34: Prestissimo
  • 05. Symphony No. 2 in B minor, Op. 34: Lento - Allegro Con Spirito
  • 06. Symphony No. 5 in B Flat Major, Op. 75: Allegro
  • 07. Symphony No. 5 in B Flat Major, Op. 75: Lento
  • 08. Symphony No. 5 in B Flat Major, Op. 75: Scherzo
  • 09. Symphony No. 5 in B Flat Major, Op. 75: Interludium (Variazioni). Finale Allegro Molto

ディスク   2

  • 01. Symphony No. 3 in F Major, Op. 60: Krftig Und Entschlossen
  • 02. Symphony No. 3 in F Major, Op. 60: Gemessen, Langsam
  • 03. Symphony No. 3 in F Major, Op. 60: Gemchlich
  • 04. Symphony No. 3 in F Major, Op. 60: Langsam
  • 05. Symphony No. 4 in D Major, Op. 62: Langsam
  • 06. Symphony No. 4 in D Major, Op. 62: Serh Rhythmisch Bewegt
  • 07. Symphony No. 4 in D Major, Op. 62: Langsam
  • 08. Symphony No. 4 in D Major, Op. 62: Frisch, Lebendig

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