発情装置 岩波現代文庫

上野千鶴子(社会学)

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784006003357
ISBN 10 : 4006003358
フォーマット
出版社
発行年月
2015年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
384p;15

内容詳細

ヒトはなぜ欲情するのか?本能や自然ではなく、そうさせる「文化装置」ゆえと、大胆に暴露。援助交際・ケア殺人・「こじらせ女子」など時代ごとの性風俗や、春画・写真・オブジェなど古今東西のアートから、発情を導く「エロスのシナリオ」を読みとく。性からタブー・虚飾を剥ぎとり、アラレもない姿を堂々と示す、迫力のセクシュアリティ論。

目次 : 1 おまんこがいっぱい(おまんこがいっぱい/ セクシュアリティの地殻変動が起きている/ もうひとりの毒婦/ こじらせ女子の当事者研究―雨宮まみ『女子をこじらせて』文庫版のための解説)/ 2 性愛・この非対称的なもの(裸体の記号学―裸体の文化コードを読む/ 視線の政治学/ オナニストの宿命/ 「セックスというお仕事」の困惑/ 想像を絶する大人達の抑圧)/ 3 “対”という病(恋愛病の時代/ 恋愛テクノロジー/ 「恋愛」の誕生と挫折―北村透谷をめぐって/ ベッドの中の戦場/ “対”幻想を超えて)/ 4 “対”という実験(ジェンダーレス・ワールドの“愛”の実験―少年愛マンガをめぐって/ 究極の“対”)/ 5 グッバイ・ダディ(フロイトの間違い/ DADDY’S GIRL/ 存在する権利)

【著者紹介】
上野千鶴子 : 1948年、富山県に生まれる。1977年、京都大学大学院社会学博士課程修了。現在、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 美登利 さん

    第1章を読んで驚き、つい借りてしまったのですがその文章が書かれたのは1988年です。ジェンダー論者でもある上野さんの本を何冊か読んだ事があり、面白いおばさんだなと思っていました。岩波文庫だからか、軽い文章なのは本当に初めの部分だけ。興味のあるところは割と真剣に読みましたが、他は流し読み。今まで上野さんが色々な雑誌などに発表し関わってきたものを纏めた本だそうです。セクシュアリティー論、性に関する古今東西の色々な思想を研究したり、持論を述べたり。少女漫画家「花の24年組」さん方の漫画の解釈がふむふむでした。

  • 踊る猫 さん

    上野千鶴子の主張から垣間見えるのは、もちろん豊富なソースを駆使した主張であることはたしかであるけれど、同時に現代風にさまざまなスパイスを加えて口当たりよくしてスパスパと短文で畳み掛けるように「斬って」いくやり方だ。よく言えば快刀乱麻の斬れ味で斬っていくから(ぼくもつい「斬られる側」にいることを忘れて)魅入ってしまう。反面、その論理(ひいては直感)の乱暴さに辟易したりもする(少なくとも、ぼくは「男」かもしれないが「レイピスト」になりたいと思ったことは1度もないので)。だが、このスパイスは慣れるとクセになる?

  • Kikuyo さん

    自分が持っている固定観念に、気づく機会はなかなか無い。それを自分で選んでいる、或は思い込まされているという自覚もあまりない。性に対する知識や概念はまさにそれの典型。フロイトに関しては鵜呑みにしているところがおおいにあった。1度根底から考え直す必要があるのもこの分野だ。「性をとくべつに理想化することもないかわりに、嫌悪することもありません」切れ味のいいナイフでスパっとさばいていくような文章は読みごたえがあった。

  • kenitirokikuti さん

    本書を昨年に図書館で借りたときは少年愛マンガを扱った後半の章が目当てだったようだ。今回は前半を読んだ▲性の商品化と、性に関する男女の非対称と、むかし馴染みの概念が登場する。でもさー、いま40過ぎになってみると、おれの親父の年齢を当てはめるとこれからバブルかよ。車買い替えたり借家から持ち家になったり、息子をやや学費の張る学校に進ませたりできたのかよ。しらけちゃうな。経済成長による脂身を削ぎ落としたらごく平凡な田舎からの上京者のライフサイクルに過ぎないなぁ。想定外だったのはむやみな長寿化ぐらい。

  • やいっち さん

    個人的には、「北村透谷をめぐって」という章が面白かった。北村透谷が恋愛讃歌を唱っているようで、その実、女性嫌悪の情に凝り固まっていることを的確に指摘。恋愛の非日常を称揚しつつ、結婚の日常と保守性とを憎んでいると喝破。男たちの無責任な自己中心性を嘆いている。  ホント、小気味いい文章である。 

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