アーロン収容所 西欧ヒューマニズムの限界 中公新書

会田雄次

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121800039
ISBN 10 : 4121800036
フォーマット
出版社
発行年月
2018年01月
日本
追加情報
:
250p;18

内容詳細

英軍は、なぜ日本軍捕虜に家畜同様の食物を与えて平然としていられるのか。女性兵士は、なぜ捕虜の面前で全裸のまま平然としていられるのか。ビルマ英軍収容所に強制労働の日々を送った歴史家の鋭利な筆はたえず読者を驚かせ、微苦笑させつつ西欧という怪物の正体を暴露してゆく。激しい怒りとユーモアの見事な結合がここにある。強烈な事実のもつ説得力の前に、私たちの西欧観は再出発を余儀なくされるだろう。

目次 : 捕虜になるまで/ 強制労働の日々/ 泥棒の世界/ 捕虜の見た英軍/ 日本軍捕虜とビルマ人/ 戦場と収容所―人間価値の転換/ 帰還

【著者紹介】
会田雄次 : 1916(大正5)年に生まれる。40年、京都大学文学部史学科卒業。43年に応召、ビルマ戦線に送られ、戦後2年間、英軍の捕虜としてラングーンに抑留された。帰国後、神戸大学助教授、京都大学教授を経て同大学名誉教授。専攻、ルネサンス史。97年9月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kawa さん

    戦後、ルネスサンス史の研究等で論客として知られたという著者、太平洋戦争敗戦後のビルマ(現ミャンマ−)における1年9カ月にわたる捕虜生活を綴る記。悲惨で過酷な戦中、戦後の様子が淡々とした文章なるが故に真に迫る。学研の徒であった筆者のイギリス、インド、ビルマ、グルカ、日本の人々の文化人類的分析も印象深い。(コメントへ)

  • ばんだねいっぺい さん

    序文が激しく、家畜人ヤプーを想像しながら読んだが、当のイギリス人だけではなく、ビルマ人、インド人と、それぞれの当時の実態や関係性が描かれ、多層な現実を伝えてくれる。環境に適応した勝者の姿は、どこかユーモラスに感じられた。階層構造がいじめの温床。

  • Nobuko Hashimoto さん

    著者はビルマ戦線に送られ、終戦後、英国の捕虜収容所で2年を過ごす。シベリア抑留やアウシュヴィッツのような収容所に比べればあからさまな暴力などはなかったものの、アジア人を人と思わぬイギリス人の態度に尊厳を傷つけられた著者は、この体験を記録に残そうと筆を執る。冒頭こそ、そうした恨みつらみが強調されるが、中盤あたりからの人間観察、民族比較は生き生きとしていて、ユーモアすら感じさせる。ただ女性や肌の色や容姿に関する記述は、えええ!?という表現もあって、この世代のヒューマニズムの限界?なんて思ってしまった。

  • mawaji さん

    捕虜として収容所での強制労働の日々を送る著者の目から見た西欧(イギリス)観は今の時代からするとけっこう異論もあったりするようにも思えますがどうでしょう。屠畜の経験の有無が瀕死者の金歯を抜く行為に結びつけるのはちょっと強引な気もしますが、それが戦争というものなのかもしれません。毎日川を流れてくる夥しい数の屍体を眺め続けていれば、とても尋常な精神状態ではいられないでしょう。水田班長の汁粉の一件はまさに利他の精神にあふれ、アドラー心理学を地で行っている感じ。戦時中でもこのようか考えで行動に起こせる人がいるのだ。

  • sk さん

    イギリス軍の捕虜としての生活を詳細に記述。

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