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日本の反知性主義 犀の教室

Tatsuru Uchida

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794968180
ISBN 10 : 4794968183
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

政治家たちの暴走・暴言、ヘイトスピーチの蔓延、
歴史の軽視・捏造、他者への想像力の欠如、
……その裏にあるものを抉る緊急論考!

集団的自衛権の行使、特定秘密保護法、改憲へのシナリオ……
あきらかに国民主権を蝕み、平和国家を危機に導く政策が、
どうして支持されるのか?
その底にあるのは「反知性主義・反教養主義」の跋扈!
日本の言論状況、民主主義の危機を憂う、
気鋭の論客たちによるラディカルな分析。
『街場の憂国会議』に続く、緊急論考集第2弾!

【目次】
反知性主義者たちの肖像 内田樹
反知性主義、その世界的文脈と日本的特徴 白井聡
「反知性主義」について書くことが、なんだか「反知性主義」っぽくて
イヤだな、と思ったので、じゃあなにについて書けばいいのだろう、
と思って書いたこと 高橋源一郎
どんな兵器よりも破壊的なもの 赤坂真理
戦後70年の自虐と自慢 平川克美
いま日本で進行している階級的分断について 小田嶋隆
身体を通した直観知を 名越康文×内田樹
体験的「反知性主義」論 想田和弘
科学の進歩にともなう「反知性主義」 仲野徹
「摩擦」の意味──知性的であるということについて 鷲田清一

[著者紹介]
内田樹(うちだ・たつる)
1950年東京都生まれ。武道家。神戸女学院大学文学部名誉教授。
赤坂真理(あかさか・まり)
1964年東京都生まれ。作家。
小田嶋隆(おだじま・たかし)
1956年東京都生まれ。コラムニスト。
白井聡(しらい・さとし)
1977年東京都生まれ。2015年4月より京都精華大学人文学部総合人文学科専任教員就任予定。
想田和弘(そうだ・かずひろ)
1970年栃木県生まれ。映画作家。
高橋源一郎(たかはし・げんいちろう)
1951年広島県生まれ。作家、文芸評論家。明治学院大学国際学部教授。
仲野徹(なかの・とおる)
1957年、大阪市生まれ。大阪大学大学院 生命機能研究科および医学系研究科教授。
名越康文(なこし・やすふみ)
1960年奈良県生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。
平川克美(ひらかわ・かつみ)
1950年東京都生まれ。事業家。立教大学MBA特任教授。
鷲田清一(わしだ・きよかず)
1949年京都府生まれ。大谷大学文学部教授、せんだいメディアテーク館長。

【著者紹介】
内田樹 : 1950年、東京都生まれ。武道家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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色んな視点から反知性主義を語る本。深く反...

投稿日:2021/02/24 (水)

色んな視点から反知性主義を語る本。深く反知性主義を論じているわけではない。ただ私にはそれぐらいが丁度良かった。民主主義というのを考えるきっかけになった。特に白井聡氏の話が興味深かった。

huhuhum さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ねこさん

    反知性的であることとは、理知的な振る舞いをしない、感情的な所作の性向とは異なる。他者の正当性や言行の矛盾を解釈し、隠れた利得を指摘し、自らの怒りを正当化するには、情報を蓄積し、構成し、言語化する能力が要るが、果たしてそれを知性と言えるのかどうかという問いでもある。二極化した構造を前提に自らの立場を弱者側に置いて義侠心にかられている時、対話は拒絶され攻撃は目的化してしまう。知性とは、他者の立場を慮り、その言動を「わからない」ものとして扱わないこと、耳を傾けて彼岸の歴史を学び、対話を続ける忍耐と努力に思える。

  • 壱萬弐仟縁

    ロラン・バルト:無知とは知識に飽和されているせいで未知を受容できない状態(020頁)。反知性主義の本質:長い時間の中に己を位置づけるため想像力を行使することへの忌避、同一的なものの反復で時間の流れそのものを押しとどめようとする努力(060頁)。反知性主義の核心:知性の本質的な意味での働きに対して侮蔑的で攻撃的な態度を取ること(067頁)。マックス・ウェーバーは左翼ではないが、自民党の佐藤議員は民主党の仙石議員に暴力装置発言で批判している。事実を勉強しないでいて、政治家は務まらないことの例(095頁)。

  • けぴ

    白井聡/A層=構造改革に肯定的でIQが高い、B層=構造改革に肯定的でIQが低い、C層=構造改革に否定的でIQが高い、D層=構造改革に否定的でIQが低い。現在の安倍晋三はB層を支持層として、「今、ここ、自分」という反知性的な政治を行っているとの指摘はなるほどでした。平川克美/ドイツがナチスを戦犯として明確に位置づけたのに対して、日本は戦犯を靖国神社に祀って、戦争が地震や水害などの天災ででもあったかのように扱う。躊躇いなく参拝する安倍晋三。今だけ、ここだけ、自分だけの自民党政治の危うさを指摘する好著。

  • おさむ

    5年ほど前に「反知性主義」という言葉が流行りました。その後、あんまり使われなくなったのは、この言葉が様々な解釈ができるうえ、上から目線の印象が否めないからだ。いや、トランプ大統領の登場によって、もはや知性主義なるものが崩壊したからなのかもしれない。内田樹先生をはじめとする著者たちのスタンスは総じて慎重で、安易な解釈のもたらす恐ろしさを自覚しているように見えます。「集合痴」に陥らないためにも、自分が何も知らない事を自覚して考え続けることと、身体を動かすことの2つのルーティンはやめてはならないと感じる。

  • みねたか@

    個性的な10人の論客。真向から反知性主義に向かう論や、知性的とは?という問いを探求する論など,それぞれの個性が発揮され十人十色の面白さ。バラバラのようでいながら,高橋源一郎と赤坂真理は全く異なるアプローチから男性という生きづらさという点に収れんされたり、アカデミズムの世界について白井聡と仲野徹が文系理系双方の視点から警鐘を鳴らすなど,微妙なシンクロ具合も楽しい。最後の鷲田先生はエリオットとオルテガを引用しながらしっかりと格調高く締めていただいて,1冊で何度もおいしい。

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