名曲のたのしみ、吉田秀和 第1巻 ピアニストききくらべ

吉田秀和

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784058000823
ISBN 10 : 4058000821
フォーマット
発行年月
2013年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
351p;22

商品説明

『名曲のたのしみ、吉田秀和』
全5巻、順次発売!
NHK-FM「名曲のたのしみ」がCD付き書籍に!


日本の音楽評論の第一人者として、クラシック音楽界に大きな足跡を残した吉田秀和の逝去から1年。吉田が1971年の放送開始以来、40年以上にわたってパーソナリティを務めてきたNHK-FMの長寿番組「名曲のたのしみ」を書籍化。
 編纂を手がけたのは、長年ディレクター、チーフ・プロデューサーとして、吉田とともに番組を制作してきた西川彰一。
 2000回に及ぶ放送音源の中から、特に人気が高かった「私の試聴室」(毎月最終週)を中心に、吉田ならではの話を厳選し、ジャンル別にまとめました。(全5巻)
 各巻には、放送音源から抜粋した吉田の解説を収録したCDが付属(音楽は含まれません)します。
 第1巻「ピアニストききくらべ」は5月30日発売、第2巻「指揮者を語る」は6月25日発売予定、第3巻「珠玉のソリストたち」は8月末の予定、第4巻「室内楽との対話は9月末の予定、第5巻「モーツァルト〜作曲家について」は、11月末の予定というスケジュールになっています。
 なお、全5巻ご購入された方には、番組41年間の放送内容(演奏家、楽曲リスト)をまとめた小冊子をプレゼントいたします。表紙カバーについている応募券5枚を、官製はがきに貼付してお送りください(詳細は書籍のオビをご覧ください)。

【本文内容】
・第1章 巨匠たちの思い出 ―ルービンシュタイン、ホロヴィッツ、ギーゼキング、ゼルキン、アラウ、ケンプ ほか
・第2章 ロシア(ソ連)のピアニスト ―ユージナ、グリンベルク、ギレリス、リヒテル ほか
・第3章 ドビュッシーをひいた名人たち ―ホルショフスキー、フィルクスニー、ストット ほか
・第4章 ミケランジェリとグルダ ―ミケランジェリ、グルダ
・第5章 グールドとアルゲリッチ ―グールド、アルゲリッチ
・第6章 10人の代表的名盤  ―ポリーニ、アシュケナージ、シフ、ピリス、ツィメルマン、ブレンデル ほか
・第7章 吉田が語る日本人ピアニスト ―原智恵子、園田高弘、野島稔、内田光子
・第8章 ピアニストききくらべ ―ホフマンvsアルゲリッチ、ギレリスvsホロヴィッツvsハスキル ほか
・第9章 若い世代への期待 ―キーシン、小菅優、ユンディ・リ、ムストネン ほか

【CD内容】
・ギーゼキングの思い出(1993年)
・ミケランジェリの「謝肉祭」(1989年)
・グールドの「トッカータ」(1979年) 、他

【吉田秀和(よしだ・ひでかず)】
音楽評論、随筆、翻訳家。1913年9月23日、東京・日本橋生まれ。東京帝国大学文学部仏文科卒業。戦後まもなく、「モーツァルト」の評論でデビュー、以来日本における本格的な音楽批評の第一人者として、60年以上にわたり活躍を続けた。著作の多くは「吉田秀和全集(全24巻)」にまとめられている。また「子供のための音楽教室」や「20世紀音楽研究所」を設立し、水戸芸術館館長を務めるなど、音楽教育や芸術の普及に携わる実践家としても、多大な足跡を残した。大仏次郎賞、紫綬褒章、NHK放送文化賞、朝日賞、読売文学賞、文化勲章など受賞多数。放送への出演歴も長く、特に「名曲のたのしみ」(NHK-FM)は、41年以上にわたりほぼ一人で解説を担当した。2012年5月22日、鎌倉市の自宅で逝去。(学研)

内容詳細

目次 : ■第1章  巨匠たちの思い出 / メトのホロヴィッツ/ルービンシュタイン追悼/ギーゼキングの思い出 / ギーゼキングのモーツァルト/エドウィン・フィッシャーのモーツァルト / ゼルキンのあたらしいレコード/アラウ80歳を祝って / アラウのベートーヴェン/ケンプをしのんで / ■第2章  ロシア(ソ連)のピアニスト / ラザール・ベルマン/マリア・ユージナ/マリア・グリンベルク / リヒテルの「テンペスト」と「パピヨン」 / リヒテルのショパンとリスト/エミール・ギレリス / ■第3章  ドビュッシーをひいた名人たち / ルドルフ・フィルクスニー/ミェチスワフ・ホルンショフスキー / キャスリン・ストット/ポール・クロスリー / ■第4章  ミケランジェリとグルダ / ミケランジェリの「謝肉祭」/ミケランジェリの「皇帝」 / ミケランジェリをしのんで/グルダのシューベルト / グルダをしのんで / ■第5章  グールドとアルゲリッチ −最多登場の二人− / グールドの「トッカータ」/グールドの「ゴルトベルク変奏曲」 / グールド没後2年によせて/ザルツブルク音楽祭のグールド / グールドの「ジークフリート牧歌」 / グールド54年の「ゴルトベルク変奏曲」 / テューレックの「ゴルトベルク変奏曲」 / アルゲリッチの名盤/アルゲリッチがひく協奏曲(1)・(2) / ■第6章  10人の代表的名盤 / ポリーニがひく20世紀の音楽/ペライアのシューベルト「即興曲」 / アシュケナージのブラームス/ツィマーマンのショパン「バラード」 / ピリスのシューベルト/ガヴリーロフのプロコフィエフ / シフのベートーヴェンとバルトーク/フレーレのシューマン / ヒューイットの「ノクターン」/ブレンデル自選集 / ■第7章  吉田が語る日本人ピアニスト / 原智恵子よみがえった録音/園田高弘をしのんで / 野島稔のリスト/内田光子(1)・(2) / ■第8章  ピアニストききくらべ / ピアニスト今と昔/スカルラッティのソナタききくらべ(1)・(2) / モーツァルトのソナタききくらべ(1)・(2) / 特徴ある4人によるベートーヴェン / ベートーヴェンのソナタききくらべ / シフとゼルキンできくシューベルト「即興曲」 / ショパンの「スケルツォ」ききくらべ/生誕200年名手できくショパン / リスト没後100年に寄せて/生誕200年名手できくリスト / ■第9章  若い世代への期待 / 異色の若手ピアニスト3人 −ブーニン、ルイサダ、エコノム− / オリ・ムストネン/ファジル・サイ / ロシア出身の二人 −キーシンとヴァオロドス− / 3人の女性ピアニスト −小菅優、アリス・紗良・オット、河村尚子− / デヤン・ラツィック/ユンディ・リ/ユジャ・ワン / アレクサンダー・ロマノフスキー / *「名曲のたのしみ」の歴史  1971年4月〜2012年12月 / *CD収録内容 (解説のみ、音楽の収録なし) / (1)1993年3月 ギーゼキングの思い出〜(9)2009年8月 デヤン・ラツィック

【著者紹介】
吉田秀和 : 1913年(大正2年)9月23日、東京・日本橋生まれ。東京帝国大学文学部仏文科卒業。戦後まもなく、「モーツァルト」の評論でデビュー、以来日本における本格的な音楽批評の第一人者として、60年以上にわたり活躍を続けた。著作の多くは「吉田秀和全集(全24巻)」にまとめられている。また「子供のための音楽教室」や「20世紀音楽研究所」を設立し、水戸芸術館館長を務めるなど、音楽教育や芸術の普及に携わる実践家としても、多大な足跡を残した

西川彰一 : 1970年、鳥取市生まれ。東京大学法学部卒業。NHKディレクター、チーフ・プロデューサーとして、「N響アワー」「クラシック倶楽部」「名曲リサイタル」等、主にクラシック音楽番組の制作に携わる。「名曲のたのしみ」の担当は1997年以来で、吉田秀和氏の逝去後、半年間にわたり遺稿の代読を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

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 今は亡き吉田翁の名番組からの記録で、と...

投稿日:2013/08/11 (日)

 今は亡き吉田翁の名番組からの記録で、とりあえず1巻、2巻を購入した。単なる好みを越えて、短い表現の中に演奏の本質が現れているところはさすがである。しかし、これまでの単行本(評論集)に比べると、演奏を聴く番組であるだけに、説明が不十分でもどかしいところも多い。価格はちょっと高いかな。。。という印象。でも読めば吉田さんの声になって聞こえてきて、楽しい。CDは興味がないので未聴だが、聴けばたぶんなつかしいと思う。

おっさん さん | 神奈川県 | 不明

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 これは,素晴らしい本です。吉田先生の肉...

投稿日:2013/06/23 (日)

 これは,素晴らしい本です。吉田先生の肉声がCDで聞けるのもうれしいが,テープから書き起こした文章が,肉声そのもの。読んでいて一緒に聴きましょうと呼びかけらると,はい,と返事をしてしまう感覚があります。演奏と作品の両方に目配りした語りが,わかりやすく,バランスが取れていて,演奏を聴いてみたいと思わせてくれます。言葉は多くないのに,中身と想いが深くて重い。紹介されていて持っていないCDも多いので少しずつ揃えようと思います。HMVさん,キャンペーンお願いしますね。

複眼竜 さん | 宮城県 | 不明

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懐かしい吉田秀和先生のしわがれ声と名調子...

投稿日:2013/06/20 (木)

懐かしい吉田秀和先生のしわがれ声と名調子が聴けるCDのついた本だ。番組の原稿や録音を再構成したもののようだが、これ一つで、空疎なDJではなく、話を活字にしたら、きちんとした批評の本として機能するだけの内容をもっているのが、いかにもあの世代の知識人らしい。あの喋りを時々ラジオで聴いていたのに、私は何を聴いていたのか、と恥じ入るばかりだ。勿論、「世界のピアニスト」といった本と世界観がに大きく違うということはなく、いつもの吉田節だが、権威や有名演奏家に偏りがちな風に思っていた。後任の片山杜秀氏が未知の曲、秘蔵音源発掘など、マニア路線ひた走り全開なのに比べて、今から思えば、昭和50年代で時間の止まった好悪を出さない冒険のない番組という印象も否めなかったが、実は新鋭やユージナのようなマニアックな演奏家も近年は番組で取り上げていたのは意外であった。これほど長寿番組になるとは思わなかったのか、NHKに古い音源が残っていないのは実に残念。昔、LP時代にエアチェックした多数のカセットテープを捨てずにとっておけば、吉田翁への恩返しができたかもしれない。残念だ。いずれにせよ、今の音楽評論の世界には、既にこうした深い知識人は少なく、クラシック批評は好き嫌いによる独断漫談評論家や、楽理の専門性に走るだけの音楽屋か、美文に溺れ自己陶酔するような者ばかりで、バランス感覚や良識を感じる人は数えるほどだ。こうした末法の世に、翁の謦咳に接することができたことを、我々は幸福に思わねばならない。CDの収録時間が短いうえ、値段も安くないが、翁を敬愛する人は必携のシリーズではないかと思う。

eroicka さん | 不明 | 不明

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読書メーターレビュー

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  • 愛理ちゃん88 さん

    アルゲリッチの音の粒ダチの良さは江戸前の粋

  • 訪問者 さん

    有名なNHKのFM番組の放送を書き起こした物。90年代以前の音源はほとんど残っていなかったらしいが、最終回スペシャルに当たり、番組で呼びかけたところ、全国から録音音源が寄せられ、全1952回のうち92.4%に当たる1803回分がそろったそうである。それだけ大勢の人から愛された番組だったのだ。

  • Hiro さん

    昔から著者のものはよく読んだ。音楽を時に譜面も交えて紹介し良さを説明する表現力、暖かで清らかで優しく的確な言葉遣い、そして本質を突く洞察力に引き込まれた。著者と比べたら小林秀雄の音楽評論など子供騙しだと思ったものだ。本書は著者出演のラジオ放送の語りを起したもので、厳密には著作ではないが、久し振りに著者の精緻な文章を偲ぶことができた。要はピアノの名演奏紹介なのだが誰それの弾くショパンはこう、リストはこうと読むだけでとても良い気分。さらに気が向けばネット配信で即、言及された曲が聴ける便利な世の中、有難い。

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吉田秀和

1913年、東京日本橋生まれ。音楽評論家。東京大学仏文科卒。戦後、評論活動を始め『主題と変奏』(1953年)で指導的地位を確立。48年、井口基成、斎藤秀雄らと「子供のための音楽教室」を創設し、後の桐朋学園音楽科設立に参加。57年、「二十世紀音楽研究所」を設立。75年、『吉田秀和全集』で大佛次郎賞、9

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