君たちはどう生きるか 岩波文庫

吉野源三郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003315811
ISBN 10 : 4003315812
フォーマット
出版社
発行年月
1982年11月
日本
追加情報
:
15cm,339p

内容詳細

著者がコペル君の精神的成長に託して語り伝えようとしたものは何か。それは、人生いかに生くべきかと問うとき、常にその問いが社会科学的認識とは何かという問題と切り離すことなく問われねばならぬ、というメッセージであった。著者の没後追悼の意をこめて書かれた「『君たちはどう生きるか』をめぐる回想」(丸山真男)を付載。

目次 : 1 へんな経験/ 2 勇ましき友/ 3 ニュートンの林檎と粉ミルク/ 4 貧しき友/ 5 ナポレオンと四人の少年/ 6 雪の日の出来事/ 7 石段の思い出/ 8 凱旋/ 9 水仙の芽とガンダーラの仏像/ 10 春の朝

(「BOOK」データベースより)

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はじめは中学生向けかと思ったし、実際に中...

投稿日:2021/04/08 (木)

はじめは中学生向けかと思ったし、実際に中学生でも難なく読み進められる。50歳も過ぎればこのくらいの事は言えそう。に思うのですが、そうだろうか?なぜ岩波文庫にラインナップされたかが納得いく内容でした。

せごびあ さん | 愛知県 | 不明

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 この作品は、もともと新潮社の『日本少国...

投稿日:2021/03/21 (日)

 この作品は、もともと新潮社の『日本少国民文庫』シリーズの中で「少年のための倫理の本」としての位置付けで企画されて1937年に刊行された物語であり、その内容を1982年に岩波文庫版として発行したものが本書である。主人公は、(旧制)中学の生徒である通称コペル君。近所に住んでいる仲よしの叔父さんは大学を出て間もない法学士。コペル君が体験したことを叔父さんに報告すると、博識の叔父さんが深掘り解説した「おじさんのNote」をコペル君へ贈るという構成で、知的な中学生の目線で見た世間の様子と知的な大人からの補足情報との複合的な観点を程よく織り混ぜながら社会について考えさせる。表向きは「子供向け」の作品であるが、大人の読者にも示唆に富む内容であり、むしろ「多くの大人たちが読むべき本」としておすすめしたい。  なお、吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』は現時点で複数の出版社から幾つかの種類が刊行されているが、その中でも、巻末に丸山真男による「『君たちはどう生きるか』をめぐる回想」が収録された岩波文庫版を強く推奨する。この「回想」は、当初は雑誌『世界』に掲載された吉野氏への追悼文を岩波文庫のために追記して再録したもので、丸山氏が本作品を昭和12年に読んだ時点で既に年齢の近いはずの「おじさん」よりも「コペル君」の立場で感銘を受けた旨や、回想を執筆した1982年当時の視点から社会的背景の違いなどを説明していて、現代の読者が理解を深めるためにも大いに有用である。

roseau さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ろくせい@やまもとかねよし さん

    大変良本。ゲーテの「誤りと真理は、睡眠と目覚めと同じ関係にある」の引用が印象に残る。自己を確立する上で、知的好奇心とそれに対する思索が極めて重要であることを描いている。知的好奇心から養われる教養が人間にとって重要なことだと。初めての発刊が1937年の戦中であることも見逃せない。山本有三さんが監修した全16巻「日本少国民文庫」の第12巻に収めらたもの。不幸な社会背景で生まれた本書の意志かもしれない。しかし、社会情勢に関係なく、子どもたちに「君たちはどう生きるか」を問い続けることを期待したい。

  • ehirano1 さん

    50代のおっさんが果たして読んでいいのかと思わないでもなかったのですがwww、結果的に読んで良かったと思いました。若年の頃に読んでいたらきっと違った印象を持ったと思いました。また、私以上に子供達がなぜかドはまりしてしまい、このような本は他にないのか?と聞かれたのが別の意味で読んで良かったと思った次第でした。

  • 康功 さん

    児童文学だった本書が、岩波文庫の青本になったのは、幾つかの人生の真理を叔父さんが科学的見地から説明していく処にあると思った。この世の全ての事象は数式で表せると言った偉人がいたが、それに通じるエピソードが沢山出てきて、目からウロコの良書である。

  • Nao Funasoko さん

    「なるほど、こういう内容だったのか」漫画版がヒットしてるとのことなので原作を手に取ってみた。 本書に書かれていることをワタシは手塚治虫の「火の鳥」から学んだ。中学1年の時に先生が学級文庫に並べてくれたことが「火の鳥」との出逢いだった。戦争の時代に少年から青年時代へと成長する時を迎えた手塚少年(青年)もきっと本書を読んでいたことだろう。本書にインスパイアされた作品はきっと他にも数多くあるに違いない。 世の中が何となく厭らしい方向へと進みつつある空気の中で本著が再評価されることに光明を見いだしたい。

  • やっさん さん

    ★★★★ 人間的な成長や進歩を遂げるためには、成功や失敗などの体験≠繰り返すことこそが大事なのではなく、むしろその先の思索≠いかに拡げるかが要、と感じた。・・・さて、どう生きようか。

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人物・団体紹介

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吉野源三郎

編集者、児童文学者。1899(明治32)年〜1981(昭和56)年。雑誌『世界』初代編集長、岩波少年文庫の創設にも尽力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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