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いまだ人生を語らず

Inuhiko Yomota

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560093566
ISBN 10 : 4560093563
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan

Content Description

歳を取ろうとしているわたしははたして聡明になったのだろうか。幸福になったのだろうか。『人、中年に到る』から十三年、七十歳を迎えた著者が、記憶とは、信仰とは、秘密とはと、そっと自分に問うてみた。書下ろしエッセイ!

目次 : 老年にはなったけど…/ 忘却について/ 記憶について/ 読むことについて/ 書くことについて/ 蝸牛のごとき勉強について/ 音楽について/ 詩作について/ 犬について/ 幸運と若干の後悔/ スープと復讐/ もう一度行きたい、外国の街角/ 秘密について/ 病について/ 信仰について/ 死について

【著者紹介】
四方田犬彦 : 1953年、大阪箕面に生まれる。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学を学ぶ。長らく明治学院大学教授として映画学を講じ、コロンビア大学、ボローニャ大学、清華大学、中央大学(ソウル)などで客員教授・客員研究員を歴任。現在は映画、文学、漫画、演劇、料理と、幅広い文化現象をめぐり著述に専念。学問的著作から身辺雑記をめぐるエッセイまでを執筆。『月島物語』で斎藤緑雨文学賞を、『映画史への招待』でサントリー学芸賞を、『モロッコ流謫』で伊藤整文学賞を、『ルイス・ブニュエル』で芸術選奨文部科学大臣賞を、『詩の約束』で鮎川信夫賞を受けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アキ

    2023年70歳となった現在地を確かめるエッセイ。13年前に57歳の時オスロで「人、中年に到る」を書いた。その続編にあたる。憧れの老人、吉田健一は生きていて一番いい時期は老年であると書いた。そのヨシケンは65歳で逝去した。モンターニュはエセーを47歳で書き、59歳で亡くなった。70歳となり、92歳になる母親と話すとまだ老年とは感じられない。若い頃ソウルにて過ごし、ずっと映画を中心とした比較文化論を書いてきた。50歳を過ぎてイスラエル・パレスチナや旧ユーゴで鮮烈な体験をしてきた。味わいのある文章の数々。

  • kaoru

    映画・詩・文学・漫画に関する多くの著書がある多才な四方田氏も70歳になられた。13年前に大学を退職し「独りで荒地を彷徨う道を選んだ」後の人生を語るエッセイ集。「ユーミンの音楽を一度も聴かず河瀬直美の映画も10年以上見たことがない」。イタリアの巨匠・パゾリーニ監督に関する記述には蒙を啓かれた。ソウルや台湾の滞在記、愛する飼い犬達の思い出、自らの病、パンデミック、信仰について。「伝道の書」の『コヘレトの言葉』を初めて読んで以来、40年の時間を経てようやく味わえるようになったこと。「つねに信仰と懐疑の両極を→

  • Sam

    著者の本を読むのは久しぶり。読み始めて、これはゆるやかに時間を過ごしながら読むべき本だと思ったのだが忙しさに紛れて走り読み。もったいない読み方をしてしまった。内容的には題名に反して思うがままに人生を語っていると思うがそこはご愛嬌。思わぬもの(こと)に偏愛ぶりを示したり些事にも思えるようなことに舌鋒鋭く迫ったりしているが、真っ直ぐな眼差しで自らの考えを飾ることなく語る著者の姿勢はいつも通りだと思った(というほど読んでないけど)。近著「パゾリーニ」のような大著には手が出ないが、今後も読み続けていきたいと思う。

  • hasegawa noboru

    <柄谷行人や大川隆法などといった現代思想の人々の書いたものを、もう三十年も以上読んだことがない><わたしはユーミンの音楽を一度も聴いたことがないし、河P直美のフィルムも十年以上も観たことがない><内田吐夢や伊藤大輔のような監督と付き合ってみると、小津のいわゆる諦念が苛立たしくなってきたのは事実だ。それが現代という時代に迎合しているように見えることも腹立たしい><今という時代は、つい昨日まで元気だった人が死んだと突然知らされ>る時代で<自分だって、いつ死んでしまっても不思議はないという気持ちで生きている>。

  • tetsubun1000mg

    初読みの作家さんでタイトルと表紙のセンスが気に入って選ぶ。 東大で宗教学を専攻して、明治学院大で映画史を中心に講義をもった教授という略歴の方で、映画を中心に大変多くの著作を残されている。 57歳の頃に書いた「人、中年に到る」の13年後のエッセイだそうだ。 タイトル通り隠居して過去に浸ってしまう考えにはならないらしい。 70歳とはいえこの長編エッセイを書けるのだから、まだ蟄居生活は望まれていないようだ。 いろんな国の重い絵や宗教など幅広い知識を持っておられ頭脳明晰な様子なのでまだまだ執筆されるのだろう。

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