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推し、燃ゆ

宇佐見りん

User Review :4.0

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784309029160
ISBN 10 : 4309029167
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2020
Japan

Content Description

アイドルを推すことが生きがいのあかり。ある日突然、推しが炎上し――。デビュー作『かか』が三島賞候補の21歳、圧巻の第二作。

【著者紹介】
宇佐見りん : 1999年静岡県生まれ、神奈川県育ち。現在大学生。2019年、『かか』で第五六回文藝賞を受賞、三島由紀夫賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読んでいて苦しかった。主人公の生きづらさ...

投稿日:2021/06/12 (土)

読んでいて苦しかった。主人公の生きづらさが、自分を呑み込んでくるようだった。推しを推すことでなんとか生きている、切実な気持ちが伝わってきた。宇佐見さんの文章に圧倒されます。そんな生きづらさを、もっと適切に誰かがフォローできる世の中を望みます。ラストでは、なんとかよい方向へ動き出すのでは、という予感がしました。

はれ さん | 不明 | 不明

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最近の小説だと結構若い子が使う言葉をその...

投稿日:2021/04/25 (日)

最近の小説だと結構若い子が使う言葉をそのまま載せるんだなぁと思った。年配の方には意味が分からないところが多いかも。主人公の生きにくさ、見ていると辛くなってきてしまう。推しがどうこう〜というよりは主人公の周辺環境にモヤモヤが残ってしまう話だった。

みー さん | 兵庫県 | 不明

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恋愛小説は古今東西沢山あるけど、「推し」...

投稿日:2021/04/25 (日)

恋愛小説は古今東西沢山あるけど、「推し」を通して見えてくる人間模様、恋愛とは違って斬新でした。主人公の頭の中が様々な思いで、混乱しすぎてわかりづらさがありました。また、何かを推している方のことをわかった気がしました。

とどけ さん | 千葉県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    文体の成熟度、完成度は極めて高い。言葉の紡ぎだす世界の信頼度もまたそうだ。その意味では、タイプは全く違うが、『日蝕』でデビューした頃の平野啓一郎を思わせないでもない。ただ、その一方で、内容的には随所に矛盾を孕んでもいる。そもそも、あかりは「推し」に全てを投影しながらも、それに溺れることはなく、いたって自己内省的でクールに冷めている。また、高校を中退した学力と、分析的な思考との乖離もまた大きい。すなわち、この小説は自分自身の存在意義を投影によって確認しようとしつつ、崩壊の予兆を最初から予見していた⇒

  • ろくせい@やまもとかねよし

    自己を問う物語。古くからの主題。しかし、まさに今でしか紡げない作品。主人公の思考表現は、重々しくないが決して軽いものでもなく、宇佐美さんの筆力に感服。自己形成の軸には他者が不可欠。主人公のそれは「推し」。「推し」への利他性を、切ないまで惜しみない利己で発する。偶像である「推し」は別世界の存在。一方「推し」は近親の人間。理想と割り切る「憧憬」の偶像が、現実の生活に「共生」としてが入り込み、この自己意識での曖昧な距離感が、自己を形成する過程を複雑にするのか。いつの時代も人間は自己を支える利他を求めるだろうか。

  • ehirano1

    文章というか、書かれている「言の葉」がホントに美しい、否、「綺麗」と感じました。加えて、私の「推し」は何だろうか(=少なくともアイドルではないwww)、あるのだろうか、もしあったら本作の少女のように「燃ゆ」ことができるだろうかと思索に耽りました。

  • うっちー

    現代の若者らしい作品(おじさんには理解できない面も)。文章力、表現力が凄く、将来楽しみな作家です。

  • 海猫

    機会あって、久々に芥川賞受賞作を読んでみた。私はアイドル的な存在を猛烈に「推し」たことがなく、主人公の女子高生にまるっきりの共感までは出来ない。が、ストイックで突き刺さるような文体の物語を追っていくうちに、なんとなく理解できる気がしてきた。「推し」を推すことによって世界と繋がろうとする様は、なにか求道的で尊いものに触れているようにも思えてくる。アイドルを推すからどうこうではなく、普遍的なことを語っているように受け止めた。終盤の展開にはある種の痛みすら感じる。分量的に程よく、ドライヴ感があって一気に読めた。

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