Product Details
ISBN 10 : 4163910417
Content Description
樺太アイヌの戦いと冒険を描く前代未聞の傑作巨篇!
樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。
一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。
日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。
文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。
樺太の厳しい風土やアイヌの風俗が鮮やかに描き出され、国家や民族、思想を超え、人と人が共に生きる姿が示される。
金田一京助がその半生を『あいぬ物語』としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれた、読者の心に「熱」を残さずにはおかない書き下ろし歴史大作。
重たい題材を、ときにユーモラスに、ときにスリリングに語って、読者を離さない。
時代の中で、私たちは多くを失い、変化させざるを得ないが、何かをとどまらせる意思を持つのも、人間だけなのだと小説は熱く訴えてくる。
――中島京子氏(「毎日新聞」2019年10月13日より)
日本とロシアという二つの帝国に翻弄され、同胞と引き裂かれた二人の男。遠く離れた地で生まれた彼らの人生が国境の島で交錯し、読み手の心に静かな熱を生む。
――梯久美子氏(「文藝春秋」2019年12月号より)
川越宗一(かわごえ・そういち)
1978年鹿児島県生まれ、大阪市出身。京都市在住。龍谷大学文学部史学科中退。2018年『天地に燦たり』で第25回松本清張賞を受賞しデビュー。短篇「海神の子」(「オール讀物」12月号掲載)が日本文藝家協会の選ぶ『時代小説 ザ・ベスト2019』(集英社文庫)に収録。19年8月刊行の『熱源』で第10回山田風太郎賞候補、第9回本屋が選ぶ時代小説大賞受賞、第162回直木賞候補、第22回大藪春彦賞候補に。
【著者紹介】
川越宗一 : 1978年、大阪府生まれ。龍谷大学文学部史学科中退。2018年、「天地に燦たり」で第25回松本清張賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Customer Reviews
投稿日:2021/06/26 (土)
投稿日:2021/04/18 (日)
投稿日:2021/04/10 (土)
Book Meter Reviews
こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。
powered by
ヴェネツィア
読了日:2022/11/22
starbro
読了日:2020/03/11
ウッディ
読了日:2020/10/14
ホッケうるふ
読了日:2021/01/29
Tadashi Tanohata
読了日:2020/03/26
(外部サイト)に移動します
Recommend Items
Feedback
Missing or incorrect information?
Product information of this page .