全曲いい。ただ歌が上手いだけではない。松下さんのスモーキーで甘い歌声はボーカリストとしても唯一無二。歌唱力、表現力はピカイチだと思う。そして何より音楽を愛していることが伝わってくる一枚。俳優としての表現力も曲に生きているし、逆に俳優としてのイメージを打ち破っている。いろんなアプローチにもトライしているところも楽しい。聴けば聴くほどに良さを実感できる。騙されたと思って一度聴いてみてほしい。

30代で今、旬な俳優といえば今この人だろう。初写真集となる本冊は、心を許した相手にしか見せないような飾らない素の表情がたっぷり。製作陣はひと夏の恋模様をテーマにしたようだが、同時期リリースの楽曲体温とは少し印象が違う。 もちろんこの人の武器ともいえる色気、切なさもしっかり捉えているが、際立つのは若々しさ、瑞々しさ、お茶目さ。その奥に老成した雰囲気も漂うのはロケ地の沖縄の歴史に対する造詣によるものかも知れない(過去に戦争にまつわる二人芝居をされている)。 永遠の少年「松下洸平」のひと夏の旅の記録。 巻末のインタビューは必読。常に前向きな印象の彼が明かす赤裸々な本音、今だから言えること。