動物園の文化史 ひとと動物の5000年

溝井裕一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784585220824
ISBN 10 : 4585220828
フォーマット
出版社
発行年月
2014年04月
日本
追加情報
:
20

内容詳細

古代動物コレクションから生態系改造計画まで、野生空間で捕らえた動物を、檻や濠のなかで飼育する「動物園」はメソポタミアの古代文明から現在まで、さまざまな形に変化してきた。生活スタイル、環境、宗教、植民地支配などに影響されながら変化してきたひとと動物のかかわりを探るとともに、自然観をあらわす鏡としての動物園の魅力に迫る。

目次 : 第1章 「動物コレクション」の起源/ 第2章 古代・中世ヨーロッパの動物コレクション/ 第3章 飼いならされた「自然」―近世におけるメナジェリーの発達/ 第4章 近代動物園の誕生/ 第5章 動物園は大洋をこえて―アメリカと日本/ 第6章 動物園でひとを展示する!?―「動物王」ハーゲンベックとその事業/ 第7章 ベルリンの“ジュラシック・パーク”/ 最終章 ノアの箱舟―動物園の存在意義をめぐって

【著者紹介】
溝井裕一 : 1979年兵庫県神戸市生まれ。関西大学文学部准教授。関西大学大学院文学研究科博士課程後期課程学位取得修了。博士(文学)。専門はドイツ民間伝承研究、西洋文化史、ひとと動物の関係史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • スプリント さん

    動物園の成り立ちや興業としての変遷、文化的過渡期に「人」を展示していたという事実など興味深い内容でした。 映像技術が発達した今、動物園の役割は教育から自然保護・種の保護にシフトしていくのだと思います。ナチス時代の絶滅種の復活事業が特に興味を惹きました。

  • えふのらん さん

    文化史を名乗るくらいに遊んではいるが、思想史に則ったつくりになっていて面白かった。欧州の自然支配の起源を旧約(創世記やノアの方舟)やデカルトの機械論的自然観に求めつつ、富裕層の欲望の表現へとじょじょにスライドしていく。貴族の私領内における狩りの正当化/領民による狩りの禁止がやがて収集欲、自己顕示欲の表れとなり、社会の民主化を乗り越えてはじめて動物園となる様は圧巻の一言。

  • 百木 さん

    人間(特に西洋文明)が自然をどのように取り扱ってきたのかを時代によって変遷する動物園(とそれに準ずる施設)を具体例として考察。当時の動物園の描写や面白いエピソードが挟まれるので楽しみながら読んだ。各章にまとめ的な記述が入るのも助かる。

  • sintach さん

    先日、日本の水族館が、漁で捕獲したイルカを飼育していると非難を受けている、というニュースが流れた。日本文化が批判された事に対する、素朴な反感とともに。「近代化」と呼ばれる欧米の文化は過ちを繰り返した試行錯誤の産物である。動物園もまた、動物や人間に対して沢山の残虐行為を行い、それでも動物と人間の関わりを学び続けた事で形作られたものなのだ。ある意味で、現代の動物園はは、動物に対する贖罪の場といえるだろう。日本の動物園は、その罪を回避して近代化の恩恵を受けた、と同時に欧米の贖罪を共に負わされているといえるのだ。

  • Hidetaka Ohtsubo さん

    紀元前から続く動物園の歴史を網羅的に扱った一冊である。現代において一般的な、テーマパークとしての動物園(作中ではジュラシック・パークが引き合いにだされていたが)のみならず、当時の権力機構との関係、(特にヨーロッパにおける)自然観との関係、ダーウィニズムとオリエンタリズムとの関わりなどからも語られており、非常に面白く読めた。また、「不思議の部屋」と博物学、見世物としての民族展、はたまたナチの品種改良など、実は動物園とは興味の尽きない題材であると認識した次第である。

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人物・団体紹介

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溝井裕一

1979年兵庫県生まれ。関西大学文学部教授。関西大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。専門はひとと動物の関係史、西洋文化史、ドイツ民間伝承研究。『水族館の文化史―ひと・動物・モノがおりなす魔術的な世界』(2018年)で第40回サントリー学芸賞“社会・風俗部門”を受賞(本データはこの書籍が刊

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