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家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊 Php新書

磯田道史

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784569855417
ISBN 10 : 4569855415
Format
Books
Publisher
PHP
Release Date
October/2023
Japan

Content Description

二百六十五年の平和―その体制を徳川家康がつくり上げることができたのは、波瀾万丈の人生と、天下人織田信長・豊臣秀吉の「失敗」より得た学びがあったからだった…。しかし盤石と思われたその体制は、彼の後継者たちによって徐々に崩され、幕末、ついに崩壊する。“神君”家康にとっての「誤算」を、近世から近代まで俯瞰して読み解くと共に、彼がこの国に与えた影響に迫る!

目次 : 第1章 家康はなぜ、幕藩体制を創ることができたのか(「三強国」に囲まれた松平家で誕生/ 今川家で受けた質の高い教育/ 桶狭間と本能寺―二度の転機/ 信長・秀吉と何が違っていたのか/ 家康による「家の再生劇」に学ぶ)/ 第2章 江戸時代、誰が「神君の仕組み」を崩したのか(改易制度の緩和―有力な外様大名が生き残る/ 人質制度の廃止―“幕府への恐れ”がなくなった/ 城と大船の建造解禁―軍事バランスが崩壊/ 新たな通貨の鋳造―討幕の資金源に/ 外交の不安定な動き―貿易の利潤と最新鋭兵器/ 意思決定機関の劣化―誰もが政治に参画)/ 第3章 幕末、「神君の仕組み」はかくして崩壊した(江戸時代、天皇はどう変容したか/ 阿部正弘が開いたパンドラの箱 ほか)/ 第4章 「神君の仕組み」を破壊した人々が創った近代日本とは(討幕における主演・助演・脇役/ 踏襲された江戸時代の会議の形式/ リーダーが二年近く、国を空ける異常事態/ 岩倉使節団がいない間の約束破りの改革/ 近代化の「基点」となった地租改正/ 帰国した使節団、そして西南戦争へ)/ 第5章 家康から考える「日本人というもの」(「物くさ太郎」と下剋上、そして「家意識」/ 民の意識を「下剋上」から「安定」志向へ ほか)

【著者紹介】
磯田道史 : 1970年、岡山県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。国際日本文化研究センター教授。専門は日本近世・近代史、社会経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ジェンダー

    徳川家康 弱者の戦略」のおさらいもはじめに少し書かれているので上記の作品を読んでからの方がより楽しく読めると思います!徳川政権は結果的には長く続いたけれど家康によって作られた法律や考え方を時代に合わせて変えて良い部分と変えては行けない部分を見極めきれなかったのも衰退した原因なのかなぁって思うのと同時にトップの考えを伝え続ける事の難しさを感じました!幕末や明治の初めの事も触れられていて楽しく読めました!特に最後の章は興味深かったし江戸時代に今の日本人の考え方が形成されたのかなぁ!って感じました!

  • パトラッシュ

    徳川の天下を長く保つため、信長と秀吉に学んだ家康は様々な仕組みを構築した。しかし戦国の遺風を残す改易や人質などの諸制度を後継者が社会情勢の変化に合わせて緩和したため、大名は幕府を恐れず自らを王臣と意識するようになる。一方で家康の決定ではない鎖国は固守したが、外国の情報や最新技術の導入が遅れて幕末の迷走を招いた。表面的な平和に馴れた歴代幕府首脳が、政治の厳しさを忘れ現状維持を最優先するようになった結果だ。さらに太平の世で文化が成熟して、現代まで続く日本人の気性が生じた。家康の誤算が歴史と日本人を生んだのだ。

  • とん大西

    家康の誤算…。現代日本から振り返ってみれば、それは正なのか負なのか。江戸のミラクルピースは家康も想定外の結果往来か。幸か不幸か三代家光の頃、機能し出した譜代による官僚機構がその後の日本のテンプレートに。幕政も維新政府も戦前戦後も。良くも悪くもですが。我々の思想や思考の土台は、祖先の記憶が連綿と紡がれた泰平の御世に形成されたんだろうと思います。と、なると、誤算どころか家康の事跡は壮大過ぎてはかりしれないものがあります。(こういうの読むと、ちょいとしゃっちょこばってまう(^o^;))

  • ポチ

    時代と共に人の考え方や世の中の流れも変わっていき、当初の仕組みでは対処出来なくなっていくのですね。良かれと思いした事が後々大変な事になるってありますね。今の日本は何処に向かっているのか気になります。

  • みこ

    江戸幕府はなぜ崩壊したのか。とはいえ、家康という個人が気づいた社会が260年保たれるのだから、それを誤算と表現するのは如何なものかと思いながら前半の幕末編を読み進める。ところが、家康の築いた安定した社会、変革を望ませない社会が、昭和期の戦争、現代の世襲信仰につながると厳しく指摘する。エンタメとして歴史を楽しむだけでなく、現代社会への警鐘として歴史を研究することの大切さを学ばされた。

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