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ISBN 10 : 4480097945
Content Description
哲学はソクラテスとともに始まったと見なされてきた。だが、何も著作を残さなかったソクラテスが、なぜ最初の哲学者とされるのか。それを、彼とその弟子のプラトン、アリストテレスという3人の天才による奇跡的な達成と考える従来の哲学史観では、致命的に見落とされたものがある。ソクラテスが何者だったかをめぐり、同時代の緊張のなかで多士済々の思想家たちが繰り広げた論争から、真に哲学が形成されていく動的なプロセスだ。圧倒的な量の文献を丹念に読み解き、2400年前、古代ギリシアで哲学が生まれるその有り様を浮き彫りにした『哲学者の誕生:ソクラテスをめぐる人々』の増補改訂版。
目次 : 第1章 ソクラテスの死―プラトン『パイドン』の語り/ 第2章 ソクラテスと哲学の始まり/ 第3章 ソクラテスの記憶/ 第4章 ソクラテス裁判をめぐる攻防/ 第5章 アルキビアデスの誘惑/ 第6章 「無知の知」を退けて―日本に渡ったソクラテス/ 補論 「ソクラテス対ソフィスト」はプラトンの創作か
【著者紹介】
納富信留 : 1965年生まれ。東京大学文学部哲学科卒業。同大学院博士課程をへて、91‐96年、ケンブリッジ大学大学院古典学部に留学(Ph.D.を取得)。九州大学文学部助教授、慶應義塾大学文学部教授をへて、現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。2007‐10年、国際プラトン学会会長を務める。主な著書に『ソフィストとは誰か?』(ちくま学芸文庫、サントリー学芸賞受賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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