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夜の向こうの蛹たち 祥伝社文庫

Fumie Kondo

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784396350123
ISBN 10 : 4396350120
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan

Content Description

小説家の織部妙は、美人と評判の新人作家橋本さなぎの処女作に嫉妬と興味を感じていた。才能、美貌、あるいは不思議なペンネームのせいか。だが、妙はある文学賞のパーティーで対面したさなぎに、違和感を覚える。面前のさなぎが小説の彼女とはあまりにも違うのだ。むしろ、彼女の秘書初芝祐に妙は魅かれ、近づいていく。やがて、違和感がある疑惑へと変わっていき…。

【著者紹介】
近藤史恵 : 1969年、大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒。93年、『凍える島』で第四回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。2008年に『サクリファイス』で第十回大藪春彦賞を受賞。19年『スーツケースの半分は』(小社刊)で第十三回エキナカ書店大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • カブ

    好きな近藤史恵氏の作品なので手に取る。美人小説家の織部妙と新人作家橋本なぎさ、その秘書初芝祐。三角関係のような不思議な3人がどうなるのか気になって面白かった。

  • エドワード

    小説家・織部妙は、美人で評判の新人小説家・橋本さなぎの処女作に目を通し、思わず惹き込まれる。だがパーティーで彼女と会った時、ふと違和感を感じる。<作品と作者の雰囲気がちがう。>そして彼女の秘書・初芝祐にレズビアンである妙は魅かれていく。モデルのようなさなぎと、肉感的な祐。<祐はさなぎのゴーストライターだ。>妙の直感は疑惑となって二人から目が離せない。恋心、嫉妬、感情の渦巻きが上手く、眩暈がする。悲しいかな、女性はルッキズムから逃れることはできない。からまりあう心理のサスペンス、三者三様の未来に安堵する。

  • mayu

    『やさしいいきもの』という作品を描いた美人新人作家。実際著者に会った彼女は作品と作家との共通性が見つけられず違和感を感じて、その時に会った秘書に興味と好意を持って近づいていく。結末の読めない展開は面白く、読みやすくて一気読みだったけれど、ルッキズムや編集のSNSのくだりもメッセージ性があるのだろうけど、なんだか入ってこず。爽やかな読後感だけど、あんなに嫌だったはずなのにどうやって最後の結論に至ったのか気になったなぁ。先の気になるミステリーだけど、読み終わってみると恋愛小説だったのかなと思った一冊。

  • JKD

    歪な共依存関係をもつ女性同士の恋愛三角関係。こういうのガールズラブって言うんですかね。繊細で複雑な気持ちが静かに交錯するなんとも言えない雰囲気が妖しさを醸し出していく。それにしても女性の心理は奥が深い。男は単純って言われるのも理解できるような気がします。

  • あゆみらい

    近藤史恵さん。めちゃくちゃよかったです。容姿に関する微妙な描写には脱帽です。確かに、アスリートや小説家の評価にルックスの評価はいらないはず。ただ大衆は、ルックスのよいアスリートたちを評価する。「容姿は自分では換金できない価値のようなものだ。」合唱コンクールでソロを歌った時に「容姿を揶揄するようなコメントがたくさん寄せられた。秀でた能力があり、チャンスを与えられたならそんな目に遭うことも耐えるべきなのか」ルッキズム。そこにしばられずに生きたいとは思う。

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