文豪、社長になる

門井慶喜

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163916675
ISBN 10 : 4163916679
フォーマット
出版社
発行年月
2023年03月
日本
追加情報
:
352p;20

内容詳細

芥川龍之介や直木三十五などの協力を得、菊池寛が発行した「文藝春秋」創刊号はたちまち完売する。時代が求めた雑誌は部数を伸ばし、会社も順風満帆の成長を遂げていく。しかし次第に、社業や寛自身にも暗い影が。芥川、直木という親友たちとの早すぎる死別、社員の裏切り、戦争協力による公職追放、会社解散の危機…。激動の時代に翻弄されながらも、文豪、社長として、波乱に満ちた生涯を送った寛が、最後まで決して見失わなかったものとは―。

【著者紹介】
門井慶喜 : 1971年群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。2003年、オール讀物推理小説新人賞を「キッドナッパーズ」で受賞しデビュー。16年に『マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代』で日本推理作家協会賞(評論その他の部門)、同年咲くやこの花賞(文芸その他部門)を受賞。18年に『銀河鉄道の父』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    門井 慶喜は、新作中心に読んでいる作家です。文藝春秋創立100周年記念作品という事で読みました。菊池寛は知っていましたが、菊池寛自身の物語は初読です。芥川賞&直木賞を制定したのは既知でしたが、菊池寛が芥川龍之介や直木三十五よりも人気の流行作家だったとは思いませんでした。芥川龍之介の長男の芥川比呂志の名前は寛が由来だったとは。 また初期の文藝春秋は高尚な文芸誌ではなく、今の週刊文春に近いノリだった様です。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163916675

  • パトラッシュ さん

    菊池寛の肩書は小説家兼社長兼プロデューサーと称せるか。『真珠夫人』をはじめ世に広く知られる作品を書き、今日まで続く総合雑誌を創刊し、芥川賞直木賞の創設やペン部隊の派遣など、思いついたら即実行という生き方を貫いた。しかし面倒な実務は他人任せなため、社員に騙されたり軍の宣伝に協力させられる失敗もあった。書斎派の作家には考えられない波乱万丈ぶりだが、こんな友人や上司やアイデアマンが身近にいたらさぞ楽しいに違いない。多くの人が協力を惜しまなかった菊地の人間的魅力こそ本書の主題であり、作者が描きたかったものだろう。

  • hiace9000 さん

    文藝春秋社を立ち上げた文豪かつ編集者、そして社長。菊池寛の波乱に富んだ生涯を克明に綴った作品。門井さんはこれまでも数々の著名人の伝記を描いてきたが、いずれも当人の放った熱や輝きを、躍動的筆致で存分に読み手に伝えてくれる。独特の門井流とも呼びたいくらいの文章リズムも、作品を読む際の楽しみのひとつにすら思えてしまう。菊池寛が自身の人生そのものとした「時を超えることを目指した」文芸。その象徴でもあった文藝春秋。変わらないために変わり続けた菊池寛という生き方を本書で知り、日本の文学界に果たした多大な功績に驚く。

  • trazom さん

    菊池寛と文藝春秋をモデルとした小説。芥川龍之介・直木三十五・石井桃子などの作家たちや、佐佐木茂索・池島信平など文藝春秋の経営に貢献のあった人たちが次々と登場し、文藝春秋創立百周年記念作品に相応しい読みやすい一冊である。ただ、作家論という意味で菊池作品が深く掘り下げられることもなく、一方、戦争協力者であった菊池氏に対する微温的な評価に強い違和感を覚えるなど、全体的に皮相的な印象は拭えない。尤も、そんな不満を吹き飛ばすほど、菊池寛という人物の人間的な魅力が卓越していて、そのことが爽快な読後感に繋がっている。

  • まーくん さん

    門井慶喜さんの伝記物?は何冊か読んでいるが、何かを造り上げる、何かを成し遂げる人物を描いて、読みながら自分の気持ちも乗りスラスラ読めて気持ちが良い。本書は文豪菊池寛が文芸春秋社を立ち上げ友人の文人達と交流しながら若手を育てた話。菊池寛の名は勿論、知っていたが作品は読んだことがなく、文芸春秋の社長を務めていたことも、まして創業者であったことも知らなかった。友人に芥川龍之介、後輩に川端康成など大物がたくさん出てくる。芥川賞、直木賞も彼が創設したものとは!今更ながら、由来と趣旨がわかった。人望の厚い人であった。

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