東京、はじまる 文春文庫

門井慶喜

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167920258
ISBN 10 : 4167920255
フォーマット
出版社
発行年月
2023年04月
日本
追加情報
:
448p;16

内容詳細

「このままでは、日本はほろびる」明治16年、イギリス留学から帰国し竣工直前の鹿鳴館から東京の景色を見た辰野金吾は焦った。列強に負けない首都を、日本人の手で造らなければならない―恩師コンドルから日本銀行本店の仕事を横取りし、東京駅舎をはじめ近代国家の形を作り続けた稀代の建築家の熱い生涯。

【著者紹介】
門井慶喜 : 昭和46(1971)年、群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。平成15(2003)年、「キッドナッパーズ」で第42回オール讀物推理小説新人賞を受賞。推理小説に留まらず、時代小説にも進出。28年には『家康、江戸を建てる』がベストセラーとなる。同年、『マジカル・ヒストリー・ツアー』で第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)、未来の大阪文化を担う人材に対して贈られる、第34回咲くやこの花賞を受賞。30年、『銀河鉄道の父』で第158回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Sam さん

    激動の明治時代、世界に冠たる近代都市としての東京を作り上げんと奮闘した建築家、辰野金吾を描く。著者の持ち味(といえるほど読んでないけど)がよく発揮された痛快な作品に仕上がっている。日銀や東京駅といった歴史に刻まれる仕事を成し遂げた金吾だが、やがて建築にあるべき「芸術性」はいずれ「効率性」に取って代わられる運命にあり自分は過渡期の建築家に過ぎないと独白する。が、ではそれが行き着いた先の現代の建築はどうなのか。全くもって個人的な思いだが、あちこちの古き良き飲み屋街が取り壊されていくのは残念でならない(失礼)。

  • Shun さん

    明治となった日本で数々の業績を残し近代日本建築の礎を築いた建築家・辰野金吾の一代記を描く歴史小説。辰野は近代化が進む東京を完成させるという大望を抱き、留学から戻ったその足で建設中の鹿鳴館とそれを手掛ける恩師コンドルに会いに行きます。師と共にその高所から東京の街並みを見た彼はある思いを抱く。明治維新から十数年経っても東京の町は以前として砂埃が舞い、近代国家の手本となる西洋と比べてまだまだ生まれたばかりの国家に過ぎないと。辰野が設計し採用した建築様式とその精神がまさに日本近代化の夜明けを体現しているかのよう。

  • エドワード さん

    唐津藩の下級武士の家に生まれ、明治になり首都東京に日本銀行本店や東京駅など、多くの西洋建築を建てた辰野金吾の生涯。イギリス在日公使アーネスト・サトウの、日本銀行本店の内覧会の印象「維新以来まだ29年の歴史しか持たない日本の何という発展のはやさか、と驚嘆の念を抱いた。」が感慨深い。発展途上国・日本が必死に西洋へ追いつこうとしていた時代の熱気が、辰野金吾を通して感じられる。師のコンドルから仕事を奪うエピソードが強烈だが、勉強家で、感情豊かで、時に尊大で、家族思いだが口下手な典型的な明治男の姿を金吾に見る。

  • ゴルフ72 さん

    辰野金吾さんと言う名前は東京駅建築とだけ知っていたが、この書を通して彼の人となりを見たように思う。傲慢に見えるもとてもやさしい人だったし、すごく寂しがり屋のようにもみえた。最後まで日本の未来を考えていた。最後の最後までカッコよかった。日本銀行他多数の設計に携わったこんな人がいたから・・・

  • Y.yamabuki さん

    日本銀行、東京駅を設計した辰野金吾を描いた作品。かなり強烈な個性の持ち主だったよう。多額の建設費と年月を掛け、安全を担保した大掛かりな日本の顔とも言える建物を建てるとあっては、並みの神経の持ち主であったら押し潰されてしまっただろう。彼の凄まじい自信と強引さもさもありなんだ。建物に対する考え方の変遷、師コンドル、友人、家族に対する思いといった彼の内面をその時々で追っている。彼の建てたものは、今見てもとても魅力的。彼の言葉「彼女らが街の建物をいろどり、街や建物がまた彼女らを粧しこませる···」が印象的だ。

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