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ISBN 10 : 4861529298
Content Description
古代ギリシャに起源をもつテルマエは、身分を超えて人々が集う複合娯楽施設。入浴以外にも、運動、酒宴、音楽、美術を楽しみ、人々が語り合うサロンだった。皇帝たちは大衆の気持ちをつかむためにテルマエをつくり、大衆は皇帝からの「パンとサーカス」というプレゼントにご機嫌。仕事が終わればテルマエでのんびりし、特別な日には見世物に熱狂の日々を送る。建築や入浴道具も発展。しかしながら大規模なテルマエの施設の維持は難しく、中世には消え去ってしまうのであった。「お風呂」を軸に「歴史」をたどる、そこに見えてきたものは…日本の入浴文化のはじまりは、仏教が説く入浴の功徳と「穢れ」の意識であった。「日本書紀」の天皇行幸から、光明皇后の「千人風呂伝説」、戦国武将の隠し湯など、歴史にも多く語られてきた。大衆の銭湯通いが始まったのは江戸時代。レジャーとしての湯治がブームとなり、人気温泉地の番付、ガイドブックも登場。内風呂が標準になった昭和30年代からその進化はとどまることを知らず…。こうして世界でも類を見ない、日本の豊かな入浴文化は未来永劫続くのであった。
目次 : 序章 テルマエ/古代都市ローマと公共浴場/ 第1章 古代ローマ都市のくらし(庶民の日常/ 娯楽/ 饗宴)/ 第2章 古代ローマの浴場(アスリートと水浴/ 医療と健康/ 女性たちの装い/ テルマエ建築と水道技術)/ 第3章 テルマエと美術/ 第4章 日本の入浴文化(入浴と信仰/ 戦国武将と温泉/ 江戸の入浴文化/ 近代以降の入浴文化)
【著者紹介】
青柳正規 : 東京大学名誉教授・山梨県立美術館館長
芳賀京子 : 東京大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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