その後ブームとなる12インチで発売された作品ですが、オリジナル・アルバムと一緒に再発してくれてホントにうれしいです。たった４曲ですが、高中ベスト20に４曲とも入るほど好きです。

高中のイメージである海沿いのブリージンサウンドもいいが、今作はBジョエル「just the way you are」EW＆F「That’s the way of the world」等のカヴァーが特に素晴らしいオーソドックスなフュージョンアルバムになっている。

やや下り坂に差し掛かっていたせいかあまり勢いが感じられないアルバムだが女性ヴォーカルをフィーチャーした「Sail On Fire」は高中らしいブリージンなナンバーでオススメ。

発表当時、CMにも使われていた。キャッチーなメロディだが高度なテクニックに裏付けされた素晴らしい演奏です。

ラテンに強い、高中さんです。サウダージというのは、郷愁とかそういう意味らしいんですが、それを表現するのにぴったりなコンプレッサーサウンド。コーラスなんかもかけてて、当時はばりばりロック少年だった私には、ちょっとおしゃれに聞こえたギターの音でした。

このアルバムに収められている「Alone」というメロウな曲は、私が一番最初にギターでコピーに挑んだ曲です。早くもないし難しくもないんですが、飽きもせず、ずーっとこれを弾いていました。当時はまだ、テープ。デッキによって微妙に回転数が違うので、ギターのチューニングをテープに合わせるという儀式が必ずついてまわった時代。昭和ですなあ。

タカナカです。ギター小僧なら誰でも一度は名前を聞いたことがあるはずです。で、これは髪の毛が虹色の時代からずいぶん後になって作られたもの。ラテン味に溢れるギターワークが光ります。CMにも使われた「Jumping take off」、スライドギターが泣く「Cry baby cry」がお薦め。

高中を聴きながら、伊豆の海岸沿いをドライブするときが、一番幸せ時間！=甘夏時間 です。このアルバムで一番お気に入りの曲は、一番好きな海の色です。このメロディとギターは、オンリー高中だ！

日本の夏は、スイカと海と蚊取線香。じゃなくて高中だっ。しかっーし、このアルバムだけは、なぜか秋の香りが、しかも夜なのです。大きめの音量で聴くと良いです。ノリノリかつアダルトなご機嫌フュージョンを堪能してください。

本作も今では時代を感じさせますが、昔よく車で聴いたお気に入り。リマスターされ、 直ぐに購入。私はこの時代が好きですね。