80年代に入りアメリカに帰国したジョー・サトリアーニはスクエアというパワーポップ・テイスト溢れるバンドを結成。デビュー目前までこぎつけたそうだが84年には解散。その後更なるギター・プレイの向上を図り、己の道を邁進する覚悟を決める。セルフ・タイトルのEPをリリース、グレッグ・ キーン・バンドのアルバム『Love And Rock 'N' Roll』に参加した後、86年遂にノット・オブ・ディス・アース ? Not Of This Earthを携え自分自身の名義でプロのミュージシャンとしてデビューを果たす。
翌87年、ギター業界ではそれなりに通用する名前ではあるが、一般的にはまだまだ無名の存在...比較的遅咲きの彼にここで転機が訪れる。この年リリースされたサーフィング・ウィズ・ジ・エイリアン ? Surfing With The Alienがヴォーカルなしのインストゥルメンタル・アルバムとしては異例の全米アルバム・チャート29位を記録するヒット作となるのだ。後にはプラチナ・ディスクも認定されている。ここでジョー・サトリアーニの評価は一部のギター・マニアの間だけでなく、より広いポピュラーな評価を決定付けた。そう、たった1本のギターだけで...。