すごいお宝音源の山!
チェコ放送がプラハの春音楽祭のライヴ・シリーズを開始!
プラハの春音楽祭は第2次世界大戦終了まもない1946年に開始され、現在まで続く世界的な音楽イベントとなっていますが、当初から国営チェコ放送と共同して公演をライヴ放送していました。これまでもそれらお宝音源の一部はCD化されファンを興奮させていましたが、その膨大な音源をチェコ放送のレーベル「ラジオサーヴィス」がシリーズ発売します。
今回は5作品がとりあげられていますが、いずれも注目の大物演奏家なのに驚かされます。第1回プラハの春音楽祭でシャルル・ミュンシュが初登場した際のマルチヌーの交響曲第1番の音源も残っていました。ミュンシュはプラハの春音楽祭でいろいろな作品を演奏したことが語り草となっていますが、記念すべきデビュー公演が日の目をみました。
アニー・フィッシャーによるバルトークのピアノ協奏曲第3番も貴重。マルケヴィチ&ロンドン交響楽団との録音は名盤中の名盤となっていますが、この幻の音源でのフィッシャーのはつらつとしたピアノはたいへん魅力的。
クリュイタンス、サヴァリッシュも嬉しい限りですが、注目はエーリヒ・クライバー。亡くなる前年、最晩年にこの音楽祭に登場した際のライヴ。彼はプラハで学ぶなど縁が深く、凱旋公演でもありました。旧師ノヴァークの『南ボヘミア組曲』を指揮していることも聴衆を感激させ、国歌が引用されている終曲では熱狂の渦となっていることを実体験できる稀有な記録となっています。今後のシリーズにもご期待ください。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
● ラヴェル:スペイン狂詩曲
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
アンドレ・クリュイタンス(指揮)
録音:1955年5月30日、スメタナ・ホール(モノラル/ライヴ)
● バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 Sz.119
アニー・フィッシャー(ピアノ)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
アントニオ・ペドロッティ(指揮)
録音:1956年5月24日、スメタナ・ホール(モノラル/ライヴ)
● マルチヌー:交響曲第1番
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
シャルル・ミュンシュ(指揮)
録音:1946年5月27日、ドヴォルザーク・ホール(モノラル/ライヴ)
Disc2
● ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲イ短調 Op.53
ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)
録音:1958年5月26日、スメタナ・ホール(モノラル/ライヴ)
● ノヴァーク:南ボヘミア組曲 Op.64(全4曲)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
エーリヒ・クライバー(指揮)
録音:1955年5月20日、スメタナ・ホール(モノラル/ライヴ)