’79年には初のUKツアーを開始、レディング・フェスティバルにおいてはトリを務める。この年にザ・フーのアルバム 四重人格 を元にして制作された映画 さらば青春の光 が公開される、この映画でスティングはモッズのヒーロー、ACE(エース)役で登場。この頃のポリスの人気は全英にても頂点、9月にリリースされたシングル“孤独のメッセージ”は全英1位、勿論全米にてもその知名度は高まっていった。後にリリースされたアルバム 白いレガッタ(Reggatta De Blanc) 、シングル“ウォーキング・オン・ザ・ムーン”も全英1位を獲得。
'80年に突入し19ヶ国のワールド・ツアーがアメリカ、バッファローより開始、同年9月には彼等のサード・アルバムとなる ゼニヤッタ・モンダッタ(Zenyatta Mondatta)を発表、過去3作中最もレゲエ色が濃ゆくもあるこのアルバムについてはファンの間でも色々と物議を醸した内容となったが、ミュージシャンとしての本領を一気に爆発させたかのような緻密なサウンド、世界中のステージにたち、各地で吸収された音が随所に現われた作品で本作はアメリカにてブレイク。全英にても1位を獲得している。“高校教師”“ドゥドゥドゥ・デ・ダダダ”収録。’81年、ノリに乗った彼等は“白いレガッタ”でグラミー賞でベスト・ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞を受賞。’81年には4作目のアルバム ゴースト・イン・ザ・マシーン(Ghost In The Machine)を発表。’83年5月シングル“見つめていたい”がリリースされ全英1位を記録、そして結果的にラストとなるアルバム シンクロニシティー(Synchronicity) を発表。前作からのレゲエによるアプローチは姿を消し、アート・ロックといった印象を強く受ける内容となった本作は、タイトル(心理学者カール・ユング著作の「共時性」から題材をとっている)が示す様に、ちょっと小難しい音で迫る。このアルバムにも収録されている“見つめていたい”は’83年度のビルボード・チャートによる年間ナンバー・ワン・ソングにも選ばれた。