『ダウランドもいいのだけれど』〜ソプラノとリュートのための歌曲集　キャロリン・サンプソン、マシュー・ウォズワース

ダウランドもいいのだけれど／ソプラノとリュートのための歌曲集
キャロリン・サンプソン(ソプラノ)／マシュー・ウォズワース(リュート＆テオルボ)

多様な文化を有していた1610年のロンドン。数々の国から音楽家を始めとした文化人が集まり、各々が芸術性溢れる作品を公開していました。
　当時、最も高名な作曲家はダウランドでしたが、他にも多くの作曲家たちが活躍していました。イタリア、フランス、ベルギーにまでおよぶ彼らの出身地を見るだけでロンドンがいかに牽引力を持った土地かわかります。
　ここではリュート伴奏のイギリス・ルネサンスの曲に加えて、テオルボ伴奏でイタリア･バロックの曲も演奏されており、響き具合の違いを楽しむことができます。見事な歌唱を披露するのは、イギリスが誇るソプラノ、サンプソンです。彼女はバッハ・コレギウム・ジャパンとも何度も共演し、その清冽な歌声で聴き手を魅了し続けています。ここでの彼女も、その声を存分に生かし、静かな中にも力強さを秘めた素晴らしい歌を聴かせます。ウォズワースの爪弾くリュートテオルボの音色も非常に美しいものです。

【収録情報】
1.ロセター(1567-1623):前奏曲
2.ジョンソン(1583-1633):別離の喜び
3.ジョンソン:ああ、うなり声をあげたまえ
4.ジョンソン：安らぎをもたらす眠りよ
5.アルフォンソ・フェッラボスコ1世(1543-1588):パヴァン第4番
6.作者不詳:ガイヤルド
7.ダウランド(1563-1626):運命、私の敵
8.ジョンソン:パヴァン　ハ短調
9.ダウランド:私の過ちを，彼女は許してくれるだろうか
10.ダウランド:暗闇に私は住みたい
11.モンテヴェルディ(1567-1643):あの高慢なまなざし
12.グランディ(1586-1630):ああ、あなたは何と美しい
13.ピッチニーニ(1566-1638):トッカータ
14.ピッチニーニ:ラ・フォリアによるパルティータ
15.カッチーニ(1551-1618):アマリッリ麗し
16.カプスベルガー(1580?-1651?):トッカータ・アルペジアータ
17.カプスベルガー:カプスベルガー氏
18.メルラ(1594-1665):子守歌による宗教的カンツォネッタ-さあ眠りなさい
19.ジョンソン:あなたは見たのか、輝く百合を
　キャロリン・サンプソン(ソプラノ)…2.3.4.7.9.10.11.12.15.18.19
　マシュー・ウォズワース(リュート＆テオルボ)

　録音時期：2008年12月7日
　録音場所：ウィグモア・ホール