ベンジャミン・ジェイコブス

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アウシュヴィッツの歯科医

ベンジャミン・ジェイコブス

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784314011549
ISBN 10 : 4314011548
Format
Books
Release Date
February/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1941年、ポーランドの小さな村のユダヤ人家庭で暮らしていた21歳の青年がナチス・ドイツの強制収容所へ送られる。歯科医の勉強を始めて1年目の彼に、母は歯の治療用具箱を持っていくよう強く勧めた。その箱が、のちのち自分と家族の命を救うことになるとは、そのときは思いもしなかった。

目次 : 移送/ ポーランドの小さなユダヤ人村/ 電撃戦/ ドイツによる占領/ ドブラのゲットー/ シュタイネック/ ゾーシャ/ クルシェ/ グーテンブルン/ 母と姉の死〔ほか〕

【著者紹介】
ベンジャミン・ジェイコブス : 1919年ポーランド西部の小さな村ドブラのユダヤ人家庭で生まれる。1941年、歯科医の勉強を始めて1年目の21歳のときに、ナチス・ドイツによって父とともに強制収容所に送られ、アウシュヴィッツ強制収容所を含む数か所の収容所の医務室や診療所で「歯科医」として働いた。戦後はアメリカに移住し、ボストンで起業する。2004年没

上田祥士 : 1953年、東京都出身。1978年東京歯科大学卒業。1982年東京歯科大学大学院修了。上田歯科医院院長。東京歯科大学評議員・非常勤講師。成蹊学園評議員・校医。歯学博士

向井和美 : 京都府出身。早稲田大学第一文学部卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • のっち♬

    ポーランド出身のユダヤ人である著者が綴る数か所のナチス収容所での体験記録。彼と身内を救った一因は歯科医学生として重宝された点で、治療の様子はカップ・アルコナ号の悲劇と並んで貴重な証言と言える。いくら人間性を剥奪されても収容者たちは人間であり続けようとした。非ユダヤ人との極限下の悲恋や周囲が冒す様々なリスク、人間は常に「自由への希望を持ちつづけ」なければ持ち堪えられるものではない。戦況逼迫に伴う終盤の輸送も凄まじい緊迫感。あらゆる別の選択肢の悲惨な末路を鑑みると彼の強運は冷静な状況判断が導いたものだと思う。

  • kinkin

    ユダヤ人の青年が家族一緒に収容所に送られる。母、姉との別れ、父との死別、恋人のこと、歯科の治療が出来たことで彼の運命は変わり始める、そして無事生還。アウシュビッツ収容所が有名すぎるのか他の収容所でも同様のことが多く行われていたことは知らなかった。当時収容所から生還できた人も今では少なくなっているだろう。しかし収容所は負の歴史を残した資料館にもなっているようだ。ドイツ軍というと鉄兜をかぶった極悪非道という印象も多いが中にはそうでない人も多かったのだろうな。いずれにしてもこんなことは二度と起こさないことだ。

  • M

    ユダヤ人迫害により家族分断され身ぐるみ剥がされいくつかの強制収容所で苛烈な生活を強いられ奇跡的に生き延びた著者の実録。淡々とした語り口がかえって状況の過酷さを際立たせ読んでいて胸がつまる。歯科医学生だった著者はその技量を生かし、それが自らの命を救うことになるが、なにより著者の誠実で思いやりある人柄に人が手を差し伸べ、また神のみぞ知る運により命からがら生き抜いた。終盤、救う側のイギリスがなぜカップアルコナ号を爆撃したのか。そこに至るまで英知の限りを尽くして生き延び、解放を目の前に命を落とした何千人の無念や。

  • キムチ27

    決して内容はソフトではないが、事実はもっと心が凍る類と思いつつ筆者の語りが淡々と綴られて行く。筆者の人柄や職業的なものからか、周囲に好感を持たれていたようだ。とは言え、収容所内での歯科医の仕事・・僅かばかりの特権では父と兄の境遇を少しだけしか良くは出来ない。従来モノ手記とは異なり「ナチス内にもめったにはいないが人格者がいた」「収容所内での自殺者は少なく、それは格別の忍耐に耐えうるよう身に着けて行くから」等は興味深い。そしてカップ・アルコナ号の悲劇。初めて知った惨劇は目を覆うもの。語られた証言は実に貴重。

  • 星落秋風五丈原

    虫歯は早いうちに治した方がいい。大した事ないから、と放っておくと、次第に沁みるように、そのうちずきずき痛くなり、さぁこうなったら抜くしかない。ヒトラーの出現も似ている。最初は遠くで「気になる」位だったのかもしれない。そのうち「何だか変な事を言い出した」と思っていたら、あっという間に国民を惹きつけ、周辺国を、そしてユダヤ人を害する存在となった。虫歯と同じように、早期に退けておけばこんなことにはならなかったが、誰も手を出そうとしなかった。二度と虫歯を暴れさせないように一人一人が優秀な歯科医となるべきだ。

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