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新しい階級闘争 大都市エリートから民主主義を守る

マイケル・リンド

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784492444719
ISBN 10 : 4492444718
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「資本家」対「労働者」から「大都市エリート」対「土着の国民」へ。「左右」ではなく、「上下」対立の時代を読み解くバイブル!『イブニング・スタンダード』紙のブック・オブ・ザ・イヤー受賞。

目次 : 第1章 新しい階級闘争/ 第2章 ハブとハートランド―新しい階級闘争の戦場/ 第3章 世界大戦とニューディール/ 第4章 上からのネオリベラル革命/ 第5章 ポピュリスト―下からの反革命/ 第6章 ロシアの操り人形とナチス―ポピュリスト有権者を悪者扱いする管理者エリートの手口/ 第7章 労働者のいない楽園―姑息な新自由主義的改革/ 第8章 拮抗力―新しい民主的多元主義に向けて/ 第9章 民主的多元主義にとって安全な世界を

【著者紹介】
マイケル・リンド : テキサス大学オースティン校リンドン・B・ジョンソン公共政策大学院教授。ワシントンDCにあるシンクタンク「ニュー・アメリカ」の共同設立者でフェロー。ニューヨーカー誌、ハーパーズ・マガジン誌、ニュー・リパブリック誌の編集者、スタッフライターを歴任。ニューヨーク・タイムズ紙、フィナンシャル・タイムズ紙、ポリティコ、フォーリン・ポリシー誌、インターナショナル・エコノミー誌などに寄稿。ノンフィクション、フィクション、詩など、多くの著作がある

中野剛志 : 評論家。1971年、神奈川県生まれ。元・京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治経済思想。1996年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。2001年に同大学院より優等修士号、2005年に博士号を取得。2003年、論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism)でNations and Nationalism Prizeを受賞。著書に山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』(ちくま新書)などがある

施光恒 : 政治学者、九州大学大学院比較社会文化研究院教授。専門は政治哲学、政治理論。1971年、福岡県生まれ。英国シェフィールド大学大学院政治学研究科哲学修士(M.Phil.)課程修了。優等修士号取得。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士(法学)

寺下滝郎 : 翻訳家。1965年広島県呉市生まれ。学習院大学法学部政治学科卒業。東洋英和女学院大学大学院社会科学研究科修了。主に外交評論、人文・社会科学系の学術論文などの英日・日英訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    欧米で猛威を振るうポピュリズムを「地方を動かない低学歴の小規模農工商業労働者が、学歴と収入の高い大都市エリート層に対して起こした反乱」と捉える。グローバル化で隠されてきた階級格差を知った大衆が、権力と配当をよこせと要求したのだ。そこに大量移民とSNSによる陰謀論拡大が重なり、レトリックの巧みな権威主義的煽動政治家に格好の舞台を提供したわけだ。しかし著者は官僚制に反発するポピュリズム政治は失敗すると断言し、大衆の利益を拡大する民主主義の再構築を説く。方向的には正しいが、現状の対立を解消する具体策はあるのか。

  • Sam

    必ずしも読み易い本ではないが著者の主張の骨子と全体構成を意識して読めばすっと読める。というか、とても興味深い論考だと思う。著者は現代の欧米の社会はもはや「右対左」ではなく「上対下」という階級闘争として見るべきだという。つまり70年代以降の欧米社会は上=大都市のエリートによる「テクノクラート新自由主義」に占拠されている一方、それに対しては下=民衆の怒りに基づくポピュリズムが跋扈しているとする。以前の「民主的多元主義」に戻るべきという主張に説得力はあるが、それをどう実現すべきかという点がやや弱いように思った。

  • よしたけ

    著者は欧米諸国で新階級闘争が生じていると考察。1970年代からエリート主導革命が生じ、グローバル化推進策が普及。 ここから利益を得るエリート層と殆ど恩恵無い庶民層の対立が新階級闘争で、経済、政治、文化に及ぶ。不公正な社会に庶民が反発しポピュリスト反革命が発生、トランプ大統領誕生や英国EU離脱。エリート層は真剣に向き合わず不適合者による非合理な運動だとし、 再分配・反独占政策といった対症療法をとる。著者は、庶民層見解を代弁する拮抗力が必要と論じ、労働組合等の中間団体再生と新民主的多元主義の創出を訴える。

  • hide

    新自由主義の普及によって、社会の対立軸は従来の右派vs.左派から、インサイダー(大都市エリート、テクノクラート)vs.アウトサイダー(地方、旧産業)に変わったというのが本書の主張。/各国でポピュリズムが台頭した理由をアウトサイダーの抵抗運動である(つまり分断の原因ではなく結果)とし、彼らはその性質上統治力を持たないため概ね失敗すると指摘する点が非常に説得的だった。/新自由主義を悪魔化しすぎなきらいもあるが、現代の社会問題を考える上で極めて有効な視点を与えてくれる一冊。

  • Satoshi

    論壇は相変わらずに左右に分かれて議論が進んでいるが、本当の分断は上下(エリートと労働者)であり、都市部(ハブ)と地方(ハートランド)である。ハートランドの不満がポピュリスト政治家の台頭につながる。著者はロシアゲートなどのエリート層の詭弁を紹介し、アンティファなどは特権階級の活動であることを示しつつ、統治能力の低いポピュリスト政治家も批判している。

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