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言語の七番目の機能 海外文学セレクション

ローラン・ビネ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488016760
ISBN 10 : 4488016766
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
高橋啓 ,  

Content Description

1980年、フランスの哲学者、記号学者のロラン・バルトの交通事故死のニュースが世界をかけめぐった。ミッテランとの会食直後のことだった。事故当時彼が持っていたはずの書類が消えていた。実はそれは、国家の安全保障に関わるものとのことで、パリ警視庁のバイヤール警部に捜査の命令が下る。バルトは事故死ではない! とすれば、いったい誰がロラン・バルトを殺したのか? しかし、学者の世界、記号学や哲学などまったくちんぷんかんぷんの警部は若い記号学者シモン・エルゾグを助手に指名し、二人でパリ大学から、ボローニャ、ヴェネツィア、アメリカのイサカ、と世界を駆け巡る。どうやら消えた書類は言語の七番目の機能についての論文らしい。ヤコブソンの「言語の六つの機能」に続く、もうひとつの機能に関する論文……。謎の秘密組織〈ロゴス・クラブ〉、ブルガリアの秘密警察、ロラン・バルト、ミシェル・フーコー、ウンベルト・エーコ、ジュリア・クリステヴァ、ジャック・デリダ、ドゥールーズ&ガタリ、アルチュセール、ラング、サール……実在の学者、政治家等々が乱舞する学問と政治をめぐる007! 『HHhH――プラハ1942年』で、世界の文学界を驚嘆せしめたビネによる記号学的ミステリ。

【著者紹介】
ローラン・ビネ : 1972年パリ生まれ。パリ大学で現代文学を修め、兵役でフランス語教師としてスロヴァキアに赴任、その後、パリ第三大学、第八大学で教鞭を執る。『HHhH―プラハ、1942年』でゴンクール賞最優秀新人賞、リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞を受賞。わが国においても、本屋大賞・翻訳小説部門第1位、Twitter文学賞海外部門第1位となるなど話題を呼んだ。『言語の七番目の機能』は、アンテラリエ賞、Fnac小説大賞を受賞。次作のCivilizationsはアカデミー・フランセーズ小説大賞を受賞した

高橋啓 : 1953年北海道生まれ。翻訳家。早稲田大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • harass

    『HHhH』の著者が、思想家ロラン・バルトの交通事故死には陰謀があったとする小説を書いたと聞き、期待して読み出す。80年にバルトは事故死したのは史実だが、彼の死の直前に当時の仏大統領ジズカールデスタンに破れたミッテラン議員と会食していたというのだ。捜査する刑事と手伝うことになった記号論学者が謎を追うのだが…… 謎と表題の正体にちょっとびっくり。実名で当時の思想家哲学者文学者が大量に登場。ただまあ、途中、筒井『文学部唯野教授』を読んでいるのかと、面食らってしまった。奇人が多いとはいえ…… サービス精神満載。

  • 南雲吾朗

    「言語の七番目の機能」この未発表の理論を巡るミステリー。ロラン・バルトの死をきっかけに様々な国、様々な事柄、様々な人々が私利私欲のために鎬を削り合う。色々な事がなんでも詰まっている陰謀スリラー小説。登場人物がまたすごい。デリダ、サール、エーコ、サルトル、とにかく豪華キャスト。史実に基づきフィクション、ノンフィクションが入り混じっている物語だが、まさに彼らが言いそうな事(実際に言った事)を旨く盛り込んでいる。歴史的事実を小説(読物)として描写するローラン・ビネの作家としての力量は本当に凄いと思う。⇒

  • ヘラジカ

    バルトの著作は3冊程度しか読んでおらず、構造主義についても学生時代に少し齧った程度なのだが、書き出しに惹かれて購入してしまった。なんと常識はずれな設定か。あまり時を経ていないにも拘らずあの書きっぷり、流石に遺族とかに怒られるんじゃないのかと思ったら、後書きを読んでみんな同じことを考えているようで笑ってしまった。ユニークと言って良いか分からないが、かなり異色のミステリーなのは確か。しかし、面白かった。言語学やロラン・バルトを知らなくてもある程度楽しめると思うけれど、知っているともっと面白いのは間違いない。

  • kazi

    大望の一冊です。「HHhH」に感銘を受けて以来、ローラン・ビネの作品をもっと読みたいと思ってました!読み終わって第一感「難しかった・・」。大枠としてはシンプルにミステリー小説なのだが、小説を肉付けしている細部がやたらと小難しい・・。根性さえあれば最後まで読むことは出来るが、小説を「楽しむ」には結構な教養を要求される作品だと思います。特に20世紀以降の哲学関係の知識。ロマン・ヤコブソン、ミシェル・フーコー、ジャック・デリダ、フィリップ・ソレルス、BHL、こんな人たちが登場人物として物語に大きく関わります。

  • マリリン

    何とも豪華な登場人物。独特な嗜好を堂々と描く事を受け入れる土台がフランス文化にはあるのだろう。読み進めるも登場する人物や土地・書物・音楽等誘惑満載で度々読書を逸脱した。フィクションとノンフィクションの境界を彷徨うかのような感には戸惑いもあったが。登場する政治家等は、その地位まで記憶にありHNK信仰家庭に育った恩恵に与った。楽曲に例えるなら「会議は踊る」のような感覚の読了感か。ミステリー・官能・哲学・政治・旅等多くの要素を含んだ若い息吹を感じた。七番目の機能は、上手くかわす術を身につけたい。

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