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いつもの言葉を哲学する 朝日新書

古田徹也

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022951533
ISBN 10 : 4022951532
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2021
Japan

Content Description

言葉を大切にするって何をすること?「発言を撤回する」「不快な思いをさせて」―サントリー学芸賞受賞の哲学者が“まん延”するお約束表現に警鐘を鳴らす。

目次 : 第1章 言葉とともにある生活(「丸い」、「四角い」。では「三角い」は?/ きれいごとを突き放す若者言葉「ガチャ」 ほか)/ 第2章 規格化とお約束に抗して(「だから」ではなく「それゆえ」が適切?―「作法」に頼ることの弊害/ 「まん延」という表記がなぜ蔓延するのか―常用漢字表をめぐる問題 ほか)/ 第3章 新しい言葉の奔流のなかで(「○○感」という言葉がぼやかすもの/ 「抜け感」「温度感」「規模感」―「○○感」の独特の面白さと危うさ ほか)/ 第4章 変わる意味、崩れる言葉(「母」にまつわる言葉の用法―性差や性認識にかかわる言葉をめぐって1/ 「ご主人」「女々しい」「彼ら」―性差や性認識にかかわる言葉をめぐって2 ほか)

【著者紹介】
古田徹也 : 1979年、熊本県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。東京大学文学部卒業、同大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。新潟大学教育学部准教授、専修大学文学部准教授を経て、現職。専攻は、哲学・倫理学。著書『言葉の魂の哲学』(講談社)で第41回サントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • trazom

    本書のタイトルがドンピシャリ。著者の問いかけにハッとする:なぜ「白い」「赤い」と言うのに「緑い」とは言わないか。責任を回避して問題を誤魔化す「○○感」という言葉の氾濫。「濃厚接触」(淫靡な意味?)「都市封鎖」などの奇妙な日本語を使うコロナ対応の怪。ジェンダーバイアス批判から母語、母国、母屋もダメか。まん延、ねつ造、駐とん地などの間の抜けた交ぜ書き。謝罪でないお約束の言葉の数々。…「すべて哲学は言語批判である」というウィトゲンシュタインの言葉を踏まえ、身近な話題を提供する哲学者の読みやすいエッセイである。

  • はっせー

    言葉。私達に取って大事な存在。しかし大事な存在だからこそないがしろにされやすい存在でもある。まるで空気のように。その言葉について考えたのがこの本である。コロナ禍で出てきたような言葉や流行の言葉をしっかりと考えてある。例えば抜け感やガチャ。このへんの言葉をなぜ出てきたのかを考察する。また印象に残っているのはニュースピークである。これはジョージ・オーウェルさんが書かれた『1984年』に出てくるものである。要は言葉を減らせば思考力を減らす!いまの世の中よくわからない言葉で溢れていることに警鐘を鳴らす本である!

  • アキ

    2020年9月から朝日新聞に連載していたコラムに加筆したもの。著者の6歳の娘との会話から、普段何気なく使っている日本語という言語を捉え直す。言葉は文化を表し、生活の中で用いられる「生ける文化遺産」であると言う。例えば「やさしい日本語」の普及による言語の簡略化の危険性や、コロナ禍で新たに生み出された多くのカタカナ語の利点と副作用、政治家の「発言を撤回する」という不可解さなど、「鏡の国のアリス」のハンプティ・ダンプティにならないためにも、言葉を雑に扱わず、自分の言葉に責任を持つことの重要性を強調している。

  • エピファネイア

    我々が何気なく口にし、耳にする言葉。数々の言葉、言い回しについて気づきを与えてくれる。第1章が特に興味深い。「みっつ、みっか」、「よっつ、よっか」、「いつつ、いつか」と規則的にみえる呼び方が、「むっつ、むいか」、「ななつ、なのか」のように規則から逸脱する場合がある。「赤い」、「白い」、「青い」、「黒い」は形容詞として定着しているのに「緑い」、「紫い」とは言わない。日本語を母語としない方には非常にわかりづらい日本語。言葉の歴史をたどればこれらの答えが見えてくる。感想、レビューを正しい日本語で書きたいと思う。

  • けんとまん1007

    噛みしめながら頁をめくった。噛めば噛むほど味わい深くなる。一つ一つの言葉を、いかに大切にするかを、平易でありながら深みのある言葉で綴られている。巷に溢れかえる、雑な言葉や、その使い方。相手を無視し、自分勝手に話すだけで、その結果にも関心がない風潮。量ばかり追い求め、質はますます薄くなることへのアンチテーゼ。何度も推敲する癖が、ようやくついてきたので、納得の1冊。

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