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リニア中央新幹線をめぐって 原発事故とコロナ・パンデミックから見直す

山本義隆

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622089964
ISBN 10 : 4622089963
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

なぜこの国では、不合理な巨大プロジェクトが暴走してしまうのか?その根本を掘り下げ、福島原発事故後/コロナ禍以後の社会のあるべき形を見据えた、直球の提言。

目次 : 序章 なぜいまリニア新幹線を問うのか(リニア問題とは何か、その概略/ リニアをめぐるこれまでの経緯)/ 第1章 リニアは原子力発電を必要とする(リニアに必要なエネルギー(電力)/ リニアの構造と技術的な問題/ 超伝導リニアをめぐる問題/ リニアの運転と原子力発電)/ 第2章 6000万人メガロポリスの虚妄(新幹線が一極集中をもたらした/ リニアによる一極集中の加速/ 新幹線幻想からの決別)/ 第3章 リニアをめぐるいくつかの問題(環境破壊そして残土の問題/ 大深度地下にまつわる問題/ リニア中央新幹線計画の闇/ 技術とナショナリズムの影)/ 第4章 ポスト福島、ポスト・コロナ(コロナ後のリニアを見る目/ 集中と分散、そして脱成長/ 脱成長と定常型社会の展望/ 高度成長の実相を踏まえて)

【著者紹介】
山本義隆 : 1941年、大阪に生まれる。1964年東京大学理学部物理学科卒業。同大学大学院博士課程中退。現在、学校法人駿台予備学校勤務。科学史家。著書に『磁力と重力の発見』全3巻(みすず書房、2003、パピルス賞・毎日出版文化賞・大佛次郎賞受賞、韓国語訳、2005、英語訳The Pull of History:Human Understanding of Magnetism and Gravity,World Scientific,2018)、『近代日本一五〇年―科学技術総力戦体制の破綻』(岩波新書、2018、科学ジャーナリスト賞、2019、韓国語訳、2019、中国語訳、2019)、『小数と対数の発見』(日本評論社、2018、日本数学会出版賞、2020)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • trazom

    こんな頭のいい人はいないと心から尊敬する山本義隆さん。「原発、リニア新幹線、東京オリンピック、大阪万博」…みんな同じ構造だという。国を中心とする利権構造によってプロジェクトが推進される。福島事故やコロナ禍で社会構造が変わっても、只管突き進む。リニアが東海道新幹線の5倍もの電力を消費し、液体ヘリウムや灯油を積載する危険や、超伝導のクエンチ対策などの技術的課題を残している事実も突き付けられる。ポスト資本主義として脱成長、地方分権、環境調和が求められる中で、リニア新幹線は「大国主義ナショナリズム」の幻影である。

  • きみたけ

    正直に言うと、リニア一度は乗ってみたいな〜程度で、リニアに対するデメリットやリスクについて全く考えてませんでした、反省です。。コロナ禍の今こそリニア中央新幹線計画の見直しを訴える一冊。第一に、新幹線の4〜5倍ものエネルギーを消費するリニアの営業は原発の再稼働や新設が不可分であり、本来ならば福島の原発事故の時点で即時見直さなければならなかった時代錯誤のプロジェクトであること。第二に「国威発揚」「技術立国」のためという国家的メンツを匂わす事業で、モリカケと並ぶ安倍さんの肩入れ事業であることが問題。

  • 壱萬弐仟縁

    このところ、TN工事事故でけがや死者が出ていることから、看過できない。著者は予備校講師や科学史家。私は辞めた方がいいと思うのは、富士山噴火のリスク。できたとしても、緊急避難出口までどうやって逃げるのか? あるいは、緊急停止まで何秒、何分かかって停車できるか? という意味で、危険極まりない乗り物ということ。時速600キロで9割TNの暗闇地獄を40分も? とんでもない。リニアと原発の関係(22頁〜)。ますますあかん。

  • 読特

    2つの構造線を貫く地下トンネル。乗っていた車両に事故発生。300mの高低差を登り、命からがら脱出できたがそこは冬山。救助到着はいつになるのか・・。想像するに恐ろしい。超高速を生み出すのは超電導。機構の複雑さが、故障確率を上げる。最新技術の超特急だが、「乗ってみたい!」と思わない人が35%。その気持ちも肯ける。全長247kmのトンネル掘削。残土運搬のトラックは1日8000台、それが何年も続く。環境破壊に一役買いたくない。リモート環境定着で移動の需要も減った。行きつく先は破綻の道。リニアは世界をリードしない⇒

  • まると

    リニアといえば、私の世代では日本のテクノロジーの明るい未来の象徴だった。その技術を結実した新幹線が、大量の電力を消費するがゆえに原発の稼働を前提とし、ひとたび事故が起きれば取り返しのつかない危険なもので、原発同様に隠蔽体質に満ちているとはつゆ知らず、軽い衝撃を受けた。長期間に及んだ自分の不明を恥じなければならない。高コストや危険性、不採算、環境破壊など不都合な真実をこれほどまでに突き付けられてもなお、政府は推進一本やりでいくとするなら、これほどの厚顔無恥はない。マスメディアは、即刻中止の論陣をはるべきだ。

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