Books

近代日本150年 科学技術総力戦体制の破綻 岩波新書

山本義隆

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004316954
ISBN 10 : 4004316952
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

黒船がもたらしたエネルギー革命で始まる近代日本は、国主導の科学技術振興による「殖産興業・富国強兵」「高度国防国家建設」「経済成長・国際競争」と国民一丸となった総力戦体制として一五〇年続いた。近代科学史の名著と、全共闘運動、福島の事故を考える著作の間をつなぐ初の新書。日本近代化の歩みに再考を迫る。

目次 : 第1章 欧米との出会い/ 第2章 資本主義への歩み/ 第3章 帝国主義と科学/ 第4章 総力戦体制にむけて/ 第5章 戦時下の科学技術/ 第6章 そして戦後社会/ 第7章 原子力開発をめぐって

【著者紹介】
山本義隆 : 1941年大阪生まれ。東京大学理学部物理学科卒、同大学院博士課程中退、駿台予備学校勤務。科学史家、元東大全共闘代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • KAZOO

    在野の科学史の第一人者が日本の技術史について江戸時代から最近の原子力政策までを概観してくれています。物理学説史などについてもかなりの著作をものにされているだけに非常にわかりやすく、また原典などを紹介しつつ説明してくれています。この分野では今後の指標となる書物になるのではないかと思われます。

  • 鉄之助

    伊藤博文ら幕末に欧州留学を果たした「長州ファイブ」。維新の英雄に見られがちだが、その前身は、品川・御殿山の英国公使館焼き打ちや、塙次郎を斬殺したテロリスト…。こんな側面があることを忘れられない。

  • やいっち

    二酸化炭素排出量削減を口実に古い原発を再稼働しようとしてる。津波のせいなのか、地震の揺れのせいで起きたのか、未だに原因追及が中途半端な福島原発の事故。この事故を引き起こした原発は軽水炉型。政府などは古い型であり、新規の原発は安全であるかのような印象操作を図っているようだ。 この軽水炉型原発は、そもそも軍事用に開発された原爆を急遽、民間用に転換したもの。本来なら徹底的に施すべき安全対策が極めて不十分だった。原爆は物理学者が開発したが、原発は技術者が作った。原子力の持つ危険性に対する認識も研究も甘かった。

  • ベイス

    明治以降の日本の近代化の足跡を、在野の立ち位置から批判的に検証する。敗戦の原因を「科学力の差」に帰する考えは、歴史を矮小化する危険をはらむ、という指摘や、戦後の公害問題は戦前からの官僚・企業・大学の「総力戦体制」の延長上に発生した、という指摘はこの著者ならではの、在野からの視点だと感じた。近代化の行きつく先としての原子力依存は、計算上は緊急時に働くが実際は確かめたことがないブレーキを搭載した車に乗って高速道路を走っているようなもの、という警鐘は、しっかり耳を傾けるべきだと思う。

  • 樋口佳之

    市民社会がすでに形成され、その発展過程で職人層の内部から技術革新の担い手として生まれてきた西欧とりわけ英国の技術者と、支配階級の出自で、市民社会誕生以前にいきなり工業化の担い手として国家の指導で教育された日本の技術官僚は、根本的に異なっていた。/自然科学者と技術者だけは誰からも責任を問われなかった。「科学は戦時中から平時に移るに際して、誰からも非難されずに、無傷で戦後の世界に生き残った」のである/科学技術(者)に焦点を当てた日本近代150年という本でした。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items