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後期日中戦争 太平洋戦争下の中国戦線 角川新書

広中一成

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784040823669
ISBN 10 : 4040823664
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本人は、日中戦争を未だ知らない。1937年の盧溝橋事件、南京事件や38年の重慶爆撃までは有名だ。しかし、41年12月の太平洋戦争開戦後、中国戦線で日本軍がどのような作戦を展開していたのかは、対米戦の陰に隠れ、意外な程に知られていない。主要作戦に従軍し続けた名古屋第三師団の軌跡から、泥沼の戦いとなった中国戦線の実像を気鋭の中国史研究者が描く。空白を埋める新たな日中戦争史!

目次 : 第1章 最初の敗北―第二次長沙作戦(因縁の長沙/ 日中両軍の作戦部隊の戦力比較/ 「天炉」の中へ/ 長沙攻略戦/ 長沙突入と敗走)/ 第2章 細菌戦の戦場―浙〓作戦(大本営のプライドをかけた戦い/ 敵味方を苦しめた細菌戦)/ 第3章 暴虐の戦場―江南殱滅作戦と廠窖事件(江南の敵野戦軍を撃滅せよ/ 「太平洋戦争期で最大の虐殺」はあったか)/ 第4章 毒ガス戦の前線―常徳殱滅作戦(明確な戦略なき作戦/ 第六戦区主力との戦い/ 常徳城の占領)/ 第5章 補給なき泥沼の戦い―一号作戦(大陸打通作戦)(一号作戦/ 湘桂作戦)

【著者紹介】
広中一成 : 1978年、愛知県生まれ。2012年、愛知大学大学院中国研究科博士後期課程修了。博士(中国研究)。現在は愛知大学非常勤講師。専門は中国近現代史、日中戦争史、中国傀儡政権史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    日中戦争とその頃の日中関係の「隙間」的な内容を取り上げる著者の最新作。後期日中戦争とは真珠湾以降の中国戦線で、この時期についてのまとまった記述は確かに笠原十九司『日中戦争全史』くらいしか思い浮かばない。本書では戦争の全期間中国で闘った第三師団の参加した戦いを軸に、長沙作戦の敗北、731部隊や毒ガス、大陸打通作戦が殆ど無意味に終わったことなどを、戦争の実態に触れながら記述。あとこの著者の特徴は、両軍に対してフェアに見ようとしているところ。廠窖虐殺事件にしても事実はともかく死者数については疑問を投げている。

  • nnpusnsn1945

    第3師団(名古屋の郷土部隊)の戦史でもあり、日中戦争の太平洋戦争期に視点を当てた良著。阿南大将が戦下手なのはニューギニアの歩兵第221連隊を特集した番組で知ってたが、大陸でも失敗していたようである。おそらく『日本のいちばん長い日』で見られた軍政家の面では有能なのだろう。細菌戦や虐殺事件もしっかり取り上げられている。大陸打通作戦は史上最大とは名ばかりの餓島やウ号作戦の二の舞であった。(規模は違うが、前者は作戦立案にあたった服部や辻が関わっていた。後者は戦史叢書にウ号作戦の二の舞になると言及されていた)

  • さすらいの雑魚

    本作の主演を務める第3師団は名古屋愛知の郷土師団!支那派遣軍第11軍の主力(←断言だ!)として国府軍とゴリゴリの殴り合いの果てに中国西南深部にまで侵攻し重慶直撃を窺った名古屋鎮台起源のオリジナル6ぞ💪郷土部隊の大陸を縦横無尽に機動するロケーションの雄大に圧倒される思いで、昭和の御代の我等が祖父らの闘争の舞台はユーラシア大陸と太平洋インド洋で地球の覇権を賭けての雄略なのに、令和の今は小島の1つ2つで国土ガー戦略ガー固有ガーと言ってる我々の呆れるほどのスケールダウンに改めて絶望した私なのはここだけの秘密ね。

  • kk

    一般に語られることの少ない、日米開戦後の大陸における戦争の状況を概説するもの。各作戦の背景や戦闘の実相がわかりやすく説明されていてナイス。他方、フォーカスが第3師団の状況に絞られており、読みやすくはあるものの、全般的・戦略的な形勢よりも個々のキャンペーンの記述に傾きがちのように感じました。また、作戦記述には避けがたいことながらマイナーな地名がたくさん出てきます。紙数やコストの関係はあるのでしょうが、編集の工夫として地図や作戦要図をもう少し小まめに親切に載せてもらえると著者の苦労が報われるのでは。

  • 小鈴

    この本で初めて知ったのは陸軍は「独断」を認めていたということだ。「『戦闘綱要』などをもとに、戦場での作戦行動や戦術について規定した『作戦要務令 軍令陸第十九号』の「綱領」には」規定があり、「独断とは、あらかじめ上官の作戦の考えを推察し、戦局の変化に応じて自らの判断で最善の作戦を実施し、掌理に繋がるチャンスを得る」ということだ。しかし、第二次長沙征伐は上官は否定していのに阿南が作戦を押しきる。結果、失敗しても処罰されなかった。「独断」の正当性をどのように担保するのか。ご都合主義だよなぁ。

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