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摘便とお花見 看護の語りの現象学 シリーズケアをひらく

村上靖彦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784260018616
ISBN 10 : 4260018612
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「とるにたらない日常」を看護師はなぜ目に焼き付けようとするのか―。ケアという謎の営みに吸い寄せられた現象学者は、その不思議な時間構造に満ちた世界をあぶり出す。

目次 : 第1章 得体のしれないものとしての看護師―母親みたいな看護師みたいな/ 第2章 摘便とお花見―訪問看護とケアの彼方/ 第3章 透析室で「見える」もの―規範の空間論/ 第4章 干渉から交渉へ―シンプルな訪問看護/ 第5章 抗がん剤の存在論―がん看護における告知と治療/ 第6章 シグナル―死について語りたい/ 第7章 時間というものはもともと決まっていて―小児がん看護における無力さの力/ 第8章 ドライさん―子どもの死に立ち会う技法/ 結論 追体験と立ち会い―四つの語りのまとめ/ 付章 インタビューを使った現象学の方法―ノイズを読む、見えない流れに乗る

【著者紹介】
村上靖彦 : 1970年、東京都生まれ。基礎精神病理学・精神分析学博士(パリ第7大学)。現在、大阪大学大学院人間科学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 遊々亭おさる

    4人の看護師がその臨床の実践で感ずることを著者によるインタビューで言語化させ、表面に現れるものの背後に潜む語り手本人も意識していなかった気づきを表面化させる。本書を読んでも僕には「現象学とは何ぞや?」という根本的な部分の理解は進まなかったけど、著者の分析家としての才に感服する。問わず語りに近い形なんだろうか。話者の言い間違いも言いよどみも、バレーボールの名セッターのように著者は拾って拾って拾い抜き、誰もが知っている職業の目には見えない部分を浮き彫りにしていくと看護の本質が見えてくる。

  • 柳田

    医学書院の「シリーズ ケアをひらく」は、本がでかく字が大きめでやや読みにくい印象。理論的な本もあるが、本書のように個別的な質的な事例研究に基づくものが多く、ノンフィクション的な性格が強いから、学術的にどうという以前に読みものとして面白そう。本書は副題が「看護の語りの現象学」で、最後に本書が依拠している現象学的質的研究の方法論についてまとめられている。これについても、この方法がどれだけ学問として妥当なのかを判断するには相応に勉強をしなければならないのだろうが、やはり才能に強く依存した仕事だとの印象は強い。

  • ichigomonogatari

    看護師四人へのインタビューを通じて看護を考える。インタビューする著者がいてこそなのだろうけど、看護師さん達の言葉はもう圧倒的。患者にとって、人にとって、主体的というのはほんとうに大切なことなのだな。自分の思いを伝えるのではなくて、患者さんの気持ちをとにかく聞く。子供からの絶対的な贈り物と「家に遊びに来なよ」ということば。とにかくすごい本!

  • mukimi

    はじめのFさんのみ読了。感情を押し殺して愛想良く振る舞うという感情労働という概念を知ることができよかった。医師はアクターでなければならないと話してくれた先生のことを思い出した。深く重い内容で、一章を噛み砕いただけで図書館の返却期限を過ぎてしまった。続きも後によんだらまた記録します。

  • ポカホンタス

    4人の看護師の語りの現象学的分析。非常に興味深く読んだ。看護師の語りと村上氏による現象学的分析とが交互に提示されている点が面白い。後者はかなりくどい感じの分析で非常に野暮ったく感じるが、それがあるからこそ看護の語りの魅力が映える。看護師の語りを読んでいて、何度泣かされたことだろう…。哲学はかっこよくなくていい、野暮でいい、ということがよくわかった。哲学の野暮と臨床のセンスとの「かけ合い」こそが、臨床の哲学なのだ。

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