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甘いお菓子は食べません 新潮文庫

田中兆子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101206219
ISBN 10 : 410120621X
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2016
Japan

Content Description

頼む…僕はもうセックスしたくないんだ。仲の良い夫から突然告げられた妻の動揺。“土下座婚活”が功を奏して知り合った男性に、会って3時間でプロポーズされた女の迷い。念入りに掃除をし、息子に手作りのおやつを欠かさない主婦が抱える秘密。諦めきれない悟れない、けれど若さはもう去った。中途半端な“40代”をもがきながら生きる、私たちの物語。心に深く刻み込まれる6編。第10回R‐18文学賞大賞受賞作。第2回フラウ文芸大賞新人賞受賞。

【著者紹介】
田中兆子 : 1964(昭和39)年、富山県生れ。8年間のOL生活ののち、専業主婦に。2011(平成23)年「べしみ」で女による女のためのR‐18文学賞大賞を受賞。同作を収録した『甘いお菓子は食べません』が初の単行本となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ミカママ

    ああぁ、好きすぎて感想が難しい。(文字通り)甘ったるいタイトルとは裏腹に、そこに書かれているのは中年女の現実だ。思い通りに運ばぬ仕事、夫にさえ拒否されるセックス、どんどん弛んでままならないおのれの身体。わたしの中に主人公たちが少しずつ棲み、どの主人公にもわたしが通って来た道を見た。言うならばどん詰まりの人生だけれど、そんな中でも女たちは小さな光りを見い出し、前を向いて進んで行く。これがデビュー作とは。

  • ヴェネツィア

    6つの短篇を収録。田中兆子は初読だが、似ている作家を思いつかない。篇中で最もリキが入り、彼女の文学における個性を発揮し得ているのは「残欠」だろう。ただ、この作品に限らず、彼女の小説はきわめて自己完結的であり、したがって共感の余地がないかのようである。主人公の一人称語りであるが、彼女はアルコール依存症であり、息子からも拒絶されている。夫とはもっと長い間にわたって仮面夫婦同然である。知らず知らずのうちに自己が解体してゆく様相を語ったとも見える。そうした自己を肉体において捉え、徹底的に観察しようとしたのが⇒

  • ケンイチミズバ

    「お母さんがいなくなって、あたしもお父さんもちょっとしっかりしたかも」もしそうなったら自分もそうかも。家庭を得られなかった代わりに職場での地位があるとしたらなんだか気の毒な感じもする。子供を育てなかったかわりに部下を育てているという思いはあきらめも含めてすがすがしく感じたのだけれど、両親の思いに胸がちりちりしているのもわかった。文章が秀逸で表現力があり、職場での女性の部長というポジションから見たいろいろがとてもリアルだった。母の死で、か細くなった父との蕎麦屋での会話が映画のシーンのようでとても心に沁みた。

  • ゆいまある

    40代女性なら思わず苦笑いして膝を打つ、未婚、子無し、失業、親の死、病気(アルコール依存)、夫の性欲減退というより消失(これ新しいテーマだよね)など、30代なら対応できても40代になると諦めたくても受け入れられない内容の連続短編集。40代女性じゃないと分からないニッチなことをよく書いてくださった。特にアルコール依存の一日一日耐えてる様がうまい。うますぎる。デビュー作に思えない。経験者かよ。最後のべしみだけ、姫野カオル子の受難がやたら思い出されてもう一ひねり欲しかった。解説がケラリーノ・サンドロヴィッチ!

  • ゴンゾウ@新潮部

    40代の女性達の短編集。40代は人生の折り返し地点に差し掛かる年代。30代の頃とは違う景色が見えてくる。特にひとりで生きていれば尚更孤独を感じてしまうのだろう。男の私でも身につまされる話が多かった。

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