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ISBN 10 : 4065280907
Content Description
昭和七年一月、芝公園内で窮死した私小説作家・藤澤清造。その三十五年後に生まれ、「歿後弟子」を自称した西村賢太は、その作品の文学的価値を説き、顕彰に努めた。師の人生をなぞるかのごとき急逝の直前まで、西村はなめるように諸雑誌を収集し、劇評家でもあった藤澤の随筆を拾い出しては、編集・配列に意を用いつづけた。そうして生まれた本書こそ、まさに時空を超えた「魂の感応」の産物である。
目次 : 1(莫迦の世迷い言)/ 2(根津権現前より/ 城山のほとり/ 大待宵草の花/ 貧故の寃罪/ 頭の中の時計/ 感想断片/ 重忠役者と岩永役者/ 俳優種々相/ 動物影絵/ 不愉快な思いで―松竹キネマにいた時のこと/ ぐうたら漫談―「根津権現裏」時代/ 自分自身に与うる詞/ 平賀元義を憶う/ 錦絵物語/ 病院から帰って/ わが家の富士/ 法界坊礼讃/ 気に入らない/ 雪へする落書/ 謎のおんな/ 「玉の井」と「亀戸」/ 啜泣く風景/ 「金」と「恋」と/ 無産者の結婚の悲哀/ 新婚か悔恨か/ 塩の正月/ 独身者は寂し)/ 3(演劇無駄談義/ 歌舞伎劇保存に就いて―三宅周太郎君へ/ 火と風とに捧ぐ/ 築地小劇場のこと/ 猿之助を憫れむ/ 画龍点睛を欠く/ 是何んの故ぞ/ 近代劇と金/ 犬の遠吠え/ 文明的復讐/ 喧嘩の前触/ 外は是〓の声)/ 4(斎藤緑雨の一面/ 雑記帳抜萃/ 渠に云いたいこと/ 苦吟力行の人/ いまの創作家のこと/ 神経質過ぎる者は誰ぞや/ 小蟹の愚痴/ 「元日や」の原句―芥川龍之介の三周忌に/ フロックコートと龍之介/ 昼寝から覚めて/ 作家の態度/ 友に贈る/ 冷笑の前へ/ 「一夜」について/ 「恥」と「〓」/ 〓のつきッぱなし)/ 5(屠蘇危言)
【著者紹介】
藤沢清造 : 1889・10・28‐1932・1・29。小説家。石川県鹿島郡(現・七尾市)生まれ。尋常高等小学校を卒業後に市内で働き始めるが、程なくして右脚に骨髄炎を患い手術、自宅療養の期間を過ごす。役者を志して1906年に上京。足の後遺症で断念したのちは各種職業を変遷する。『演芸画報』誌訪問記者時代に、同誌等に劇評や機筆を発表。1922年に長篇小説『根津権現裏』を三上於菟吉の尽力で書き下ろし刊行し、島崎藤村、田山花袋らの賞讃を得る。以降、精力的に創作を発表するも、作への不評が相次いで凋落。長年の悪所通いによる性病が因で精神に変調を来たし、内妻への暴力行為、彷徨しての警察への勾留等が続いた末に失踪。厳寒の芝公園内ベンチで凍死体となっているのを発見される。当初は身元不明の行路病者として荼毘に付された
西村賢太 : 1967・7・12〜2022・2・5。小説家。東京都江戸川区生まれ。中卒。『暗渠の宿』で野間文芸新人賞、『苦役列車』で芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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フリウリ
読了日:2023/04/05
Shinya Fukuda
読了日:2023/06/07
chuji
読了日:2022/08/26
ライム
読了日:2023/09/17
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