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変身 白水uブックス

Franz Kafka

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560071526
ISBN 10 : 4560071527
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2006
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

カフカの手稿そのものをテキストとした新校訂版と、池内紀の清新な訳で贈る代表作。なぜ虫に変身したのか、何ひとつ説明がないまま、虫になった男とその家族の日常が冷静に綴られる、とびきり皮肉でおかしな小説。

【著者紹介】
フランツ・カフカ : 1883‐1924。チェコのプラハに生まれる(当時はオーストリア=ハンガリー帝国領)。両親ともドイツ系ユダヤ人。プラハ大学で法学を専攻。在学中に小説の習作を始める。卒業後は労働者傷害保険協会に勤めながら執筆にはげむ。若くして結核にかかり、41歳で死去。『変身』などわずかな作品をのぞき、そのほとんどは発表されることなくノートに残された。死後、友人マックス・ブロートの手により世に出され、ジョイス、プルーストとならび現代世界文学の最も重要な作家となっている

池内紀 : 1940年、兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者、エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 市太郎

    再読。カフカはこれを書いたとき、フェリーチェと文通をしていて感情的にも結構高まっていたというからつくづく変な男である。普通、恋愛している時にこんな小説は書かないだろう。また最初に手紙を送った時一気に「判決」という短編を書いているが、これも恋愛とはまったく関係ない変な小説。どこまでネガティブなんだ。虫になるという事を想像するだけでおぞましいが、それを淡々と受け入れている日常がまた不気味だ。妹は未来の自分の奥さんという見方もあると思うし、カフカは色々不安だったんだろうな〜。自ら孤独を望んでいたような気がする。

  • ころこ

    虫になったら勤めやお金など関係ないのに、異化されたそれまでの日常性がかえって強化され、やがてそれを断念することで、それまでの拘りが無根拠なものと気付く。変身したのはその身体よりも周囲の風景や思考であり、「ひきこもり」の隠喩のようにみえるが、父の代わりに家長としての意識もあり、認知症の隠喩のようにもみえる。事情を慮る家族に間借り人という他者が入り込み、家族の秘密が暴露されることで家族が解放される様子は当人にとって残酷であり、8050問題(介護・ひきこもり)の一人二役になっているが、その解決は当人の死である。

  • らぱん

    久々の再読でこんな話だったかと驚いた。初めての池内訳のせいか自分が忘れているだけかわからないが、とても面白かった。喜劇とまでは言わないけれどシニカルな笑いがある。過去の印象は不条理と気持ち悪いで、相変わらず気持ち悪さはあるがそこも笑える。今回は家族の話だと読んだ。勝手に全てを背負いこんでる男(そいつは生真面目でいい奴だ)が、そのせいで自分も家族も実は幸せではないと気づく。荷物をそれぞれで分担したら思っていたより軽かったなと。カフカはこれをある種の与太話として嬉々として書いたのではないかな。良くできてる。

  • テツ

    目覚めたら毒虫になっていたグレーゴル。それを取り巻く家族たち。一家を支える稼ぎ頭だったグレーゴルはいつしかその姿から嫌悪感を抱かれ消えてしまうことを望まれるようになり、彼が息絶えた翌日には家族たちはそれぞれの光が見える未来について明るく話し合う。人間はいつグレーゴルのように毒虫に変身してしまい周囲から疎まれるのか解らない。愛も家族の繋がりも突然何の脈絡もなく断ち切られてしまう。生きているということは滑稽すぎて笑えるくらいの不条理さと悲しみに満ちている。みんな気づいていないだけでグレーゴルと同じなんだ。

  • ぞしま

    もう傑作であると言いたい。それで十分な気がする。 岩波文庫で読んだのはもう4年近く前のことらしいが、それにしてもこんなシーンあったかしらんと訝るほど記憶が悪く、呪うよりしようがない。 やっぱりあのヴァイオリンのシーン……。 音楽は食い物なのかもしれない(「断食芸人」の最後の台詞にもつながると思う)だなんて、そんなんよう書いたな。そしてグレーゴルは家族の言葉で死んでいくんだよね。 "獣だからこそ、それで音楽がこんなに身にしみるのか?ひそかに求めている未知の食べ物への道が示されたような気がした。"

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