Books

歌舞伎座の怪紳士

Fumie Kondo

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784198650087
ISBN 10 : 419865008X
Format
Books
Release Date
January/2020
Japan

Content Description

祖母に頼まれた観劇代行のアルバイト。とても楽しいけど不思議なことが一つあった。なんで毎回あの老紳士に劇場で会うんだろう?


【著者紹介】
近藤史恵 : 1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。93年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。2008年に『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
☆

4.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
無職。家事手伝いの久澄に奇妙なバイトの依...

投稿日:2021/02/25 (木)

無職。家事手伝いの久澄に奇妙なバイトの依頼がくる。依頼主は、祖母で、祖母の代わりに芝居を観に行き、その感想を伝えるというもの。1回に月5千円。二つ返事で引き受けた久済は、少しずつ芝居の魅力に目覚めていくが…。 いわゆる“日常の謎”系のミステリで、連作ものである。書名にもあるように、久済は、歌舞伎、オペラ、演劇とジャンルが違う劇場に足を運ぶのだが、そこで“怪紳士”と必ず出会う。この紳士は何者なのか、というのが全体を通した謎である。 著者は、歌舞伎役者を主人公にしたシリーズがあるほどの芝居好き。本作も登場する演目それぞれに趣向がある。また、劇場の特性も巧みに使われている。 著者の作品のほとんどに言えるのだが、微妙に神経を針でつつくような痛みを感じさせる。本作は、主人公の設定にもそういった部分が感じられるが、そこだけではないのもポイントの一つだ。ただ、それでいながら読後にある種のカタルシスがあるのも著者ならではと言えよう。

ねも さん | 兵庫県 | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 射手座の天使あきちゃん

    訳あってニートの久澄(27歳)は、祖母から歌舞伎観劇のアルバイトを依頼される。最初は気の重かった久澄だが、歌舞伎の意外な面白さに惹かれて行く。そして観劇中に毎回起こる不思議な出来事を、なぜか毎回出逢う謎の老紳士の手助けで解決して行く。最後すべての謎が解ければ、「なぁ〜んだそういう訳か」と笑ってしまうのですが、それにしても不思議な事件起こり過ぎですよね(笑) さらっと読めるけど、歌舞伎を題材にした近藤さんの作品なら「胡蝶殺し」の方が面白かった気がします。 <(^_^;

  • 紅はこべ

    怪紳士と言う言葉からイメージするようなおどろおどろしさはなく、親切な常識人だった。コロナ禍では使えなかった設定。最近の近藤さんのヒロインに多い深いコンプレックスや闇を抱えたキャラ。でも一度は就職できたんだし、家族の支えはあるし、読者としてそんなに心配にはならなかったが。近藤さんの歌舞伎をはじめとして、舞台芸術への熱い思いが感じられた。

  • 旅するランナー

    岩居久澄、27歳。その名の通り、彼女の人生はくすんでいる。もう3年間、自宅警備員、つまりニートをやっている。そんな彼女が、祖母からチケットを託され観劇するアルバイトを始める。初めての歌舞伎・オペラ・チェーホフの演劇。舞台の素晴しさへの目覚め。好きなものがあることが明日への活力。彼女の心が澄みわたり輝き出す。謎解きはひとまず置いといて、まずは歌舞伎鑑賞のハードルを下げる入門書としてサクっと読んで、少しでも興味を持って頂けたらと思います。歌舞伎ファンなんて結構ミーハーなだけなんですから。

  • とろとろ

    新卒で就職した会社で人間関係のつまずきからパニック障害になった主人公が、祖母に頼まれた観劇代行のアルバイトをすることになる。そして徐々に芝居の世界にのめり込んでいく。けれど、一つ疑問があった。劇場でいつも会う親切な老紳士。あの人はいったい何者なのか。歌舞伎の話がたくさん語られ、幕間に本来の物語が進行していくという感じかしら。それにミステリーじみた筋立てはなく淡々と話は進んでいって、最後に老紳士の謎の解決とともに自身のパニック障害も良くなって仕事に復帰していくという、垣谷美雨みたいに明るく終わって良かった。

  • のぶ

    近藤さんの本を読んで外れにあたった記憶がないが、本作も良かった。主人公の岩居久澄は27歳で定職を持たず家事手伝いをしている。そんな彼女のもとに、祖母の代わりに芝居を観に行き、感想を伝えるだけで一回五千円もらえるというおいしい話が飛び込んでくる。歌舞伎に始まり、オペラ、演劇等、知らなかった芸能に触れて、その魅力にのめり込んでいく。ただいつも劇場で会う老紳士がいた。この老紳士の正体とは?面白い筋書きに乗せて、いろんな芸術の世界に誘ってくれるが楽しい。自分もこれらの舞台は好きなので、とても楽しめた。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items