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風眼抄

Futaro Yamada

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041356630
ISBN 10 : 4041356636
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2010
Japan

Content Description

創作に大きな影響を与えた、自らの少年期や戦中派としての青春期の思い出。ペンネームや処女作にまつわる山風誕生秘話。思わず笑いを誘う軽妙洒脱な身辺雑記に自著の周辺のこと。傑出した日本文学論と江戸川乱歩、横溝正史を始めとする名だたる作家たちとの交流記など…。諧謔と明晰さを兼ね備えた筆致から、著者の卓越した着想の一端をうかがい知ることができる一冊。奇才の頭の中を凝縮した山風エッセイ集の代表的作品。

目次 : 1(わが家は幻の中/ 旧友/ 私のペンネーム ほか)/ 2(飲めば寝るゾ/ 明治人/ 私のケチな部分 ほか)/ 3(なつかしの乱歩=その臨床的人間解剖/ 十五年前/ 乱歩妖説 ほか)

【著者紹介】
山田風太郎 : 1922年兵庫県生まれ。東京医科大卒。47年「達磨峠の事件」で作家デビュー。49年「眼中の悪魔」「虚像淫楽」で探偵作家クラブ賞を受賞。その後、58年『甲賀忍法帖』を発表し忍法ブームに火を付けた。2001年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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『風眼抄』本人のエピソードがユーモアに富...

投稿日:2021/06/23 (水)

『風眼抄』本人のエピソードがユーモアに富んでいて、興味深い話しがたくさん。「大決心の結果、作家になったのではなく、ふらふらのゆきがかりでそうなった。」「ペンネームの読み方でさえ、自分でも一定せず、呼ぶ人にまかせていた。」「随筆雑文のたぐいは、完全に受身で、注文によるものが半分以上を占めるだろう。」など着飾らない天然で自然な語りで楽しめる。想い出、日常、感想、文学論を展開しては、「平凡な人間をありのまま放り出した結果となっている。」と潔い自己分析もまた良い。『蟹と大根』故郷の食の話し。『日本駄作全集のすすめ』面白い着眼点の文学話し。『暗い空の文字』思いを垣間見せる感動話し。等、素晴らしいです。

seigo-hk さん | 長崎県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ぐうぐう

    山田風太郎の第一エッセイ集。おもしろい小説を書く人は、エッセイもおもしろい。とにかくユーモアに溢れている。戦前の若き思い出も、師匠である大乱歩との交流も、どこかニヤニヤとするおかしみで彩られている。反面、戦中派らしい、独特な視点と複雑な心境を覗かせてもいて、読みどころ満載だ。

  • たみき

    山田さんの私生活を垣間見れて興味深かった。やっぱり飄々としていて面白いなあ。何事も必ず自分の視点をもっているというか、そのまま受けとるだけではない姿に、ここに山田あり!と思った。見習わなければ…。

  • mtngsng

    シモの話題から、文豪の評論までさすが山田さんでした。飄々としてほんとにおもしろい人です。でも事例や引用されているものがまた幅広く、戦中派不戦日記を読んだ時も思ったけど、とにかく大量の本を読んでいるんだなとただただ尊敬。師匠の江戸川乱歩との関係が良い。ほめてるんだか、けなしてるんだかわからないけど、親愛の情を感じます。おかげ様で江戸川乱歩を読んでみたくなりました。解説に書いてあったのを、後から気づいたのですが、執筆時期や掲載誌がそれぞれに記載してもらえるとよりわかりやすかったかも。

  • 猫又まこ

    山田風太郎の小説は大好きでけっこう読んでいる方だと思うのだが、「そのうち」と後のまわしにしていたエッセイの類。いやぁ、小説の面白い人はエッセイも面白いものなんだなぁと改めて思いました。中でも一番の傑作は「私のケチな部分」。声を出して笑ってしまいました。あと、どんな荒唐無稽な話でも、実在の人物を出す限り、勝手な歴史の捏造は許されない、と戒律のように思っていた、というのが興味深かった。私としては荒唐無稽な中に「実際そんなことあったかも」と思える実在人物の登場が、まさに自分にとってのツボだったので。

  • 私的読書メモ3328

    作者初のエッセイ集とのこと。あとがきに注文に応えるまま書いたとある通り、一貫した内容やテーマなどはなく、話題は広範で雑多ですが、それゆえに様々な味わいが楽しめます。作者自身への言及なども興味深いですが、やはり他作家を評したものが特に印象に残りました。中でも乱歩への「禿げれば尊し我が師の恩」はあまりにも山田風太郎すぎて大喝采を送らずにいられません。

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