村上春樹のエッセイはユーモア溢れる独自の視点と軽妙な語り口調でどれも読んでいて楽しい。そして村上春樹による音楽評も同様な魅力がある。ジャズ、クラシックそして古いアメリカ音楽について語ることはあるが、現代の日本のJ-POP(ロック)アーティストについて言及している点は本書において特筆すべき点ではないかと思う。特に考えや信念などなく音楽をただ消費しているきらいのある自分にとって、音楽と深く向き合うということはどういうことか、ということを示してくれた一冊である。

村上春樹さんが音楽を楽しそうに語っています。さぞかし良い音楽なんだろうと実際に聞いてみてもよくわからなかったりします。

村上春樹の小説を何作か読んでいますが、この『1Q84』は最高傑作だと思います。絶対に読むべき作品です。少々長いですが。

この作品は、日本社会の構造や、日本人の思想というものが色濃く現れる傑作です。テンポも良く、とても読みやすいです。

この作品では、いろいろな謎が読者の頭に投げかけられていきます。その全ての伏線が回収されていく快感がたまらない。

ネタバレを避けるとなると、非常にレビューが難しいのですが、この作品で一応の完結を見ることになります。

BOOK2で読み終えるという選択肢もあるとは思いますが、ここまで手を出してしまったのなら、最後まで読み切ってしまいましょう。

この1Q84の作品群は、文庫本にしても一冊一冊がかなりのボリュームなので、ここまで読み切ったとしたら、それはとてつもない時間を割くことになったでしょうが、その価値は大いにあったと思えます。

この作品は、どことなく1Q84を彷彿とさせます。作者もそれを狙っているのかもしれませんが、比較してみても面白いです。

全四巻を読んでからの感想ですが、この第二巻あたりは中弛みするかもしれません。それでも後半につれて面白くなるのは保証します。