Books

ボトルネック 新潮文庫

Honobu Yonezawa

User Review :3.5
(2)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101287812
ISBN 10 : 4101287813
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2009
Japan

Product Description

「もうひとつの世界」で知った痛ましい「若さ」の輪郭。青春ミステリの新旗手、新潮文庫に登場!

亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。

Content Description

亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した…はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。

【著者紹介】
米沢穂信 : 1978(昭和53)年岐阜県生れ。2001(平成13)年、『氷菓』で角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
☆

3.5

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
1
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
こういう「別の世界へ行く」系のお話は、実...

投稿日:2013/08/15 (木)

こういう「別の世界へ行く」系のお話は、実際の世界における主人公の失敗、短所、精神的不安等々を、その別世界の経験を踏まえることによって乗り越える……というのがおそらく描きやすいテンプレなのだろうけれども、本書は、そういう予断を持って読むと、ひどいしっぺ返しを喰らうので、特に何も考えずに読むのが良い。 そして、おそらく本書のラストシーンをどう理解するのかは、読者の解釈に委ねられているものと思われる。

emanon さん | 不明 | 不明

0
★
★
★
☆
☆
※多少ネタばれかもしれません※ 藤野千夜...

投稿日:2009/12/04 (金)

※多少ネタばれかもしれません※ 藤野千夜の「ルート225」も同じような雰囲気で軽く読めたのを思い出した。そうであるにもかかわらず、読後感の悪い小説として挙げられる事が多い本書だが、問題にされる最後の一文をほとんどの読者が読み違えていると思う。本書の主人公に優しい世界ではないが、この最後の一文はつまり「生きろ」という事のはずだ。もうどんな形であっても彼に戻る所はないのだから。

suneo さん | 神奈川県 | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • サム・ミイラ

    以前「ナミヤ雑貨店の奇蹟」のコメントで引用したキャプラ監督の「素晴らしき哉、人生!」でこの作品を読みたくなり再読。どちらもパラレルワールドを描いていますがまるで写真のネガとポジのような関係です。素晴らしき〜は主人公がいなかったらどれだけの人が不幸になっていたかに対してこの作品は貴方がいなかったらどんなに幸せになっていたか。なんと残酷な物語。でも逆に云えば知らない所でまたその逆もあるのではないか。貴方がいる事で喜びを感じる人がいる。それは例えば貴方の母親。悲しく陰鬱な中に希望や温もりも感じる大好きな一冊です

  • ehirano1

    こちら側(此岸)とあちら側(彼岸)ということで否が応でも村上春樹を彷彿させます。村上春樹よりも分かり易いと思いますが、唸ってまで考え込みたいハードコアタイプの読者の方には深みが足りないかもしれません。

  • 思ってたよりも、暗いストーリーでした。 ハッピーエンドじゃなかったけれどミステリー的な部分は面白かったです。

  • 再び読書

    自分の存在価値が否定される、中身は実は重い。救いが欲しい、心の中で叫ぶが、救いは得られない。自分は生まれるべきでは無かったのか、そう問いかける心境は文体以上に重く感じる。両親の不倫が、彼の心を傷つけ、苛んだ。内容に比べ、重さを感じさせないリズムで物語は進められていく。

  • kishikan

    米澤さんについてはこれまで発刊順とかに関係なく読んできたので、2006年発表のこの作品が、デビュー前から彼が持つアイディアとは知りませんでした。ボトルネックという意味が、小説の主題とどう絡んでいるのか当初分かりませんでしたが、最終場面で一気に氷解した(と思っている)時には、こりゃ凄い小説だと思いましたね。主人公リョウが迷い込んだパラレルワールドの世界と元の世界との違いの根本が自分の存在、という謎解きは、単なる青春SFミステリーというカテゴリー付けに終わらない鮮やかな小説でした。それにしても金沢は良い町だ!

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items