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陰翳礼讃

Junichiro Tanizaki

User Review :4.0
(2)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784756250124
ISBN 10 : 4756250122
Format
Books
Release Date
January/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本の美学の底には「暗がり」と「翳り」がある。

【著者紹介】
谷崎潤一郎 : 1886年東京都日本橋人形町生まれ。1965年神奈川県湯河原にて79歳で没。東京帝国大学国文科中退。小説家、劇作家、随筆家。明治末期から戦後の昭和中期まで、戦時中の一時期を除き、文壇の第一線で活躍。近代日本文学を代美する作家として、内外で非常に高い評価を受けている。豊富な語彙を駆使する端麗な文章と巧みな語り口、作品ごとに変化する題材や文体など、嘆美派、悪魔主義、古典回帰などと評されながら、「文豪」「大谷崎」と称されるにふさわしい業績を残した。1949年に文化勲章受章

大川裕弘 : 1944年千葉県松戸市生まれ。1969年写真家高橋克郎氏に師事。1979年大川写真事務所を設立し、以後フリーランスフォトグラファーとして、広告写真および女性誌を中心とした雑誌媒体で活動。日本広告写真家協会(APA)会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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本文はもちろん最高です。 写真もきれいで...

投稿日:2021/06/13 (日)

本文はもちろん最高です。 写真もきれいです。 残念ながら本文と写真とのコラボレーションの必然性が感じられません。 構成した人の趣味が疑われます。 内容は5つ星ですが、、、

hama さん | 神奈川県 | 不明

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ここにあるのは日本人の美意識であるが、私...

投稿日:2021/04/11 (日)

ここにあるのは日本人の美意識であるが、私にとってはそれだけでなく、ものやことの本質についてまで考えさせられる奥深い作品となっている。

せごびあ さん | 愛知県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 肉尊

    『陰翳礼讃』:レンブラント絵画に通じる陰翳の極み。日本家屋及び室内装飾品は元来、光と闇を巧みに取り入れていった。幼き頃より天井の木目などを心に焼き付けてきた私にとってこの作品は非常に親しみ深い。今でも実家の便所が豆電球であるが、艶めかしさや恐怖を感じる場合がある。かつてのお歯黒は「顔以外の空隙へ悉く闇を詰めてしまおうとして、口腔へまで暗黒を啣(ふく)ませたのではないだろうか」という指摘は流石だ。現代の照明は闇を放逐してしまったのではないか。女性美から万物の美しさにシフトした谷崎作品の転換点ともいえる作品。

  • キジネコ

    陰翳と光彩は対を成し常に私達の世界を対等に領分していた。そのあわいに揺蕩うものを古来私達は「美」と覚え様々な感情の因果を呼び起こす。静かに深く昏く語り掛けてくる其れを愛する法を嘗ての私達は知っていた。「美」の移ろいは決して留まらず揺らぐのです。光と影は常に相伴し密やかに懇ろに美を育み触れるものに森羅の万象を問うのです。秀吉が利休に作らせた黄金の茶室を無粋の極みと思うていたのは読者の浅はか、自ら千変の美を表情する暗室の奥の黄金は秀吉の利休への愛であったかもしれない。美しい写真と文豪の言葉が眩しいのです。

  • TakaUP48

    日本の建築の中で、一番風流にできているのは厠である/西洋紙の肌は光線を撥ね返すような趣があるが、奉書や唐紙の肌は、柔らかい初雪の面のように、ふっくらと光線を中へ吸い取る/(京都の老舗で燭台に替えて貰い)私が感じたのは、日本の漆器の美しさは、そういうぼんやりした薄明かりの中に置いてこそ、始めてほんとうに発揮される/椀が微かに耳の奥へ沁むようにジイと鳴っている、あの遠い虫の音のようなおとを聴きつつこれから食べる物の味わいに思いをひそめる時、自分が三昧境に惹き入れられるのを覚える/日本料理は瞑想するものだ。

  • 紫羊

    若い頃、せっせとお能を観ていた何年間かがあった。この作品もその頃に初めて読んだのだった。日本人の美意識について書かれた数多ある作品の中でも金字塔的な一冊であり深く心に残った。さらに今回再読したこの本は、とにかく写真が素晴らしかった。文章と写真の完璧なコラボに、何度もため息が出た。

  • しゅてふぁん

    子供の頃から薄暗がりが好きだった。そこに身を潜めるとなぜだか落ち着く。祖父母の家の座敷の奥の暗闇が怖かった。光が全く届かないそこは本当に黒い闇で怖いものみたさに近づいては逃げ出してを繰り返していた。でも座敷の縁側近くは日の光でほんのり明るかったなとこの作品を読みながら思い出した。和紙を通した日の光のほんのりとした温かさ、吸い椀を手に持った時の感覚や立ち昇った湯気による味わいの予覚…『美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にある』そこに古から脈々と受け継がれる日本人の精神を感じた。

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