Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• コットン

  読了日：2019/09/21

  20代後半に書かれた表題作を含む7作品。青春の青春たる無軌道さや執着みたいなものが描かれている『不満足』、空の怪物アグイーに時より寄り添う依頼主に雇われるぼくが体験する寓意的な出来事がなぜか心引かれる『空の怪物アグイー』の二作品が良かった。

• ω

  読了日：2023/07/01

  空の怪物アグイー。どんな物を想像しますかω？　きっとその想像を絶する読書体験が出来ますよ👏(`ε´ ) ！ これらは大江が27歳から29歳頃に書いた初期の7作だけど、もうタマランチ。まだ読んでないものが沢山あることが心底嬉しい。

• ヴェネツィア

  読了日：2012/06/06

  いずれも大江の過渡的な時期の作品だが、やはり長編とは別にこれらを書かなければならなかったのだろう。表題作と巻頭の「不満足」とは、『個人的な体験』とも重なり、実生活上の大江にとっては、もっとも辛く苦しい時期でもあっただろう。それを「書く」ことで超克していくのだから、大江はほんとうに根っからの作家なのだろう。かつての太宰がそうだったように。

• メタボン

  読了日：2019/07/20

  ☆☆☆☆　大江の諧謔的で暗示的な文体が確立されてきた時期の作品。表題作は既読。定時制高校を退学となった僕、菊比古そして二十歳のバードとの小さな町での追跡と逃避「不満足」。カメラマンと妻への新興宗教からの脅迫「スパルタ教育」。９０歳を超える老人とアルバイト大学生達とのやり取りが面白い「敬老週間」。被爆した子供たちに保険をかけて引き取る＜守護神＞だが気づけば立場は逆である「ｱﾄﾐｯｸ・ｴｲｼﾞの守護神」。四国の山林からの移住の顛末・行く末は？「ﾌﾞﾗｼﾞﾙ風のﾎﾟﾙﾄｶﾞﾙ語」。にせ弟に見る暴力「犬の世界」。

• nakanaka

  読了日：2015/09/11

  「不満足」「スパルタ教育」「敬老週間」「アトミック・エイジの守護神」「空の怪物アグイー」「ブラジル風のポルトガル語」「犬の世界」読み終えての感想は全て面白かったというものです。特に「スパルタ教育」は読み終えてからしばらく考えさせられました。直面する現実からは逃げられず立ち向かうしかないという乗り越え方には感動しました。少なからずこれからの人生の糧になると感じました。読んで良かった。大江健三郎という人物はあまり好きではないけど生み出した作品は素晴らしいと思います。

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