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三番目の陣営

Kikuko Tsumura

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784910207834
ISBN 10 : 491020783X
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2023
Japan

Content Description

四年ごとに開かれる会社の代表選挙。一回目の投票は票が散らばったため、上位二名による決選投票が行われることになった。現体制は手堅い保守層から支持を集め、二番手につく候補は吸収合併した会社のプロパー社員のリストラ等過激なスローガンを掲げる。接戦が予想される中、両陣営共に動向を窺うのは、一回目で三位につけた候補の支持者たちであった。運動員の送り込み、ハラスメント手前の圧力、上司からの探り…。社内政治の面倒臭さをリアルにコミカルに描く。

【著者紹介】
津村記久子 : 1978年大阪市生まれ。2005年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で第二十一回太宰治賞。2009年「ポトスライムの舟」で第一四〇回芥川賞、2016年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、2019年『ディス・イズ・ザ・デイ』でサッカー本大賞など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • さてさて

    『私自身はこの地域の出身ではないけれども、夜型でうどんが好きだし給料は減らされたくないし…という理由で緑山さんを支持している』。そんな思いの中に主人公を務める小林の視点で描かれた『会社の代表を決める投票』の様子が描かれたこの作品。そこには、会社員なら誰にとっても他人事では済まされない”社内政治”の舞台裏が描かれていました。美味しそうな『うどん』が”社内政治”のきな臭さと、面倒臭さを中和するこの作品。極めて津村記久子さんらしい、少し斜めに構えた視点からのサラリーマン痛快娯楽劇をそこに見た、そんな作品でした。

  • hiace9000

    ポケッタブルでコンパクトなボリュームでありながも、津村さんの出汁を効かせて味わわせ、つるつると読ませる変則お仕事小説。社内政治に翻弄されまいとするうどん好き仲間の多い緑山陣営。第三勢力ゆえに対立する他陣営からの圧力、探り、囲い込み、連れ出しなど"リアル選挙戦あるある"のギスギスしたきな臭さを、「うどん」の風味とのどごしで中和させつつ描く、決戦投票までの受難の数週間。主人公こばちゃんのゆるいようでニュートラルな信念は、読み手の立ち位置や視点によく絡まる。気持ちよく、またほど良く心を満たすこの一杯を是非!😊

  • みーまりぽん

    お仕事・・・といふか、職場モノの中編小説。電子書籍として刊行されたものの紙化で、外観は小冊子っぽひ。 4年ごとに行われる会社の代表、その決選投票に向けての各派陣営の(闇)活動をいつもの淡々とした筆致で描いている。 てか、舞台となる「社之杜社」という社名を見たときに、「大林大森林公園」を思い出して、同じネーミングセンスじゃなひか!と笑ってしまったのだった。

  • うっちー

    何か淡々と選挙が進む感じ

  • ネギっ子gen

    【今の状況を面倒だからってやり過ごして、なるようになれって放り出してしまったら、それはそれで自分自身は後悔する】4年ごとに開かれる会社の代表選挙。現体制は保守層から支持を集め、2番手候補は過激なスローガンを。両陣営共に動向を窺うのは、3位候補支持のうどん好きな社員たち。運動員の勧誘、ハラスメント手前の圧力などなど。会社の派閥争いに巻き込まれ消耗する悲哀が、コミカルに描かれる。前作から一転して、この薄さ。軽さ。「山椒は小粒でもぴりりと辛い」というフレーズが浮かぶ。動きが遅いパソコンの描写には、既視感が――。

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