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あのこは貴族 集英社文庫

Mariko Yamauchi

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087458756
ISBN 10 : 408745875X
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2019
Japan

Content Description

地方生まれの美紀と東京生まれの華子。
アラサー女子たちの葛藤と成長を描く、山内マリコの傑作長編!

「苦労してないって、人としてダメですよね」――東京生まれの箱入り娘、華子。
「自分は、彼らの世界からあまりにも遠い、辺鄙な場所に生まれ、ただわけもわからず上京してきた、愚かでなにも持たない、まったくの部外者なのだ」――地方生まれ東京在住OL、美紀。

東京生まれの華子は、箱入り娘として何不自由なく育てられたが、20代後半で恋人に振られ、初めて人生の岐路に立たされてしまう。
名門女子校の同級生が次々に結婚するなか、焦ってお見合いを重ねた末に、ハンサムな弁護士「青木幸一郎」と出会う。
一方、東京で働く美紀は地方生まれの上京組。
猛勉強の末に慶應大学に入るも金欠で中退し、一時は夜の世界も経験した。
32歳で恋人ナシ、腐れ縁の「幸一郎」とのダラダラした関係に悩み中。
境遇が全く違って出会うはずのなかったふたりの女。
同じ男をきっかけに彼女たちが巡り合うとき、それぞれ思いもよらない世界が拓けて――。

結婚をめぐる女たちの葛藤と解放を描く、渾身の長編小説。

●解説/雨宮まみ

【著者紹介】
山内マリコ : 1980年、富山県生まれ。2008年に「女による女のためのR‐18文学賞」で読者賞を受賞。12年『ここは退屈迎えに来て』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • エドワード

    私も京都から東京の大学へ入った口で、新入生の頃のアウェイ感に大いに共感する。東京生まれ、東京の高校卒の連中はすでに仲間だった。それが華子の言う「東京の真ん中にある、狭い狭い世界。ひっそりしていたが、そこに属している信頼と安心感は絶大だった。」社会階層だ。翻って<外部=地方出身者>の美紀の言う「同じ土地に人が棲みつくことで生まれる、どうしようもない閉塞感と、まったりした居心地のよさ」が奇妙に符合する。東京が地元であるハイクラス。それは貴族。年中行事と作法に縛られる。でも、貴族でない私たちには自由がある。

  • Aya Murakami

    ナツイチ2019 地元から遠くの大学に通うために一人暮らしをした経験から、ある地方都市と女子の運命がなかなかに心に響きました。除籍…ではないですが、就活時期とリーマンショックが重なって卒業後の人生計画がうまくいかなかった経験が妙に主人公とリンクして…。 恐らく女性同士でいがみ合わせて、自分の思うようにならない女性に「幸せになるな」というような作中の男性にはこのような人生の苦しみは絶対に理解できないのかもしれませんが。

  • あきぽん

    見合いを重ねる深窓の令嬢と、上京後風俗で生計をたてる娘。同じ東京のアラサーでも住む世界の違う2人を結びつけたものは…?金持ちvs貧乏の話はよくあるけど、これはアナ雪のように全ての立場の女性への暖かなエールになっています。

  • よしのひ

    大好きな女優が映画版に出演すると知り読了。1人の男をめぐって女性2人が描かれるパターンはよく見かけるが、相楽の行動は初めての体験だった。なるほど、話の持っていく方向でそっちもあるのかと。教養があって頭がよくないとできなかったことだと思う。また、東京は東京でも華子たちの東京と私の東京は違う世界にあるようだ。話の始まり方と終わり方に品があって好印象な作品だっただけに、2月公開の映画が非常に気になってくる。映像だとまた違った印象を抱くのか。楽しみだ。

  • M

    第三章から俄然、面白いと思えるように。なんのかんので何十年と変わらない男社会の社会。対等に働くことの困難さを、男性に話しても必ずと言っていいほど“女性は女性でうまくやってる”とか言う。絶対に分からない、解ろうとしない男社会にいたい男、女は男のシモベとしてしか見ておらず解ろうともしないどころか女の特性を利用して男の良いようにコキ使って男にとって使えなければ女同士を敵視させて崖っぷちに追い詰めて自責に仕向けて。せめて華子がその虚しさで自己主張ができてよかった。この期に及んでも幸一郎は鈍感(わざとなの?)だし。

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